【第6回】 AB=CDの基本構造と崩れやすい誤認
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🧩 第6回 AB=CDの基本構造と崩れやすい誤認
前回は、AB=CDを最初に覚える意味について話しました。
AB=CDは、ただ同じ長さの線を探すためのものではなく、
ABの推進、BCの押し戻り、CDの再推進を整理するための型です。
今回は、その続きです。
テーマは、AB=CDの基本構造と崩れやすい誤認。
📌 結論から言うと、AB=CDで大事なのは、きれいなジグザグを見つけることではありません。
「どの波をABとして見るのか」「BCは戻しとして成立しているのか」「Dは完成候補として見てよいのか」を順番に確認することです。
ここを飛ばすと、ほとんどのジグザグがAB=CDに見えてしまいます。
🧭 この回の読みどころ
RETRACEMENT 戻し比率
EXTENSION 拡張比率
比率は反転を決める点ではなく、値動きの位置関係を整理する目安として確認します。
ABを基準波、BCを押し戻り、CDを再推進として順番に確認する概念図です。Dは点ではなく候補ゾーンとして扱います。
📐 まずABをひとつの波として決める
AB=CDを見る時、最初に決めるのはABです。
ここが曖昧だと、その後のBCもCDも全部ズレます。
ABは、細かいローソク足の集まりではなく、ひとつのまとまった推進波として見ます。
上昇ならAからBへ上がった波。
下落ならAからBへ下がった波。
このABが弱いと、そもそも測る基準として使いにくいです。
たとえば、レンジの中で小さく上下しているだけの動きに無理やりAとBを置くと、いくらでもAB=CDが作れてしまいます。
なので最初の確認はシンプルです。
- ✅ ABはひとつの波として見えるか
- ✅ 高値安値の切り上げ、切り下げがあるか
- ✅ その波を測る意味がある場所か
- 🧱 上位足の流れと大きく矛盾していないか
この段階で無理があるなら、AB=CDとして追いかけないほうがいいです。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
🔁 BCは、ABに対する押し戻りとして見る
次に見るのがBCです。
BCは、ABに対する押しや戻りです。
ここはかなり重要です。
BCが浅いのか、深いのかによって、その後のCDの意味が変わります。
よく見る目安は、ABに対して38.2%、50.0%、61.8%、78.6%あたりです。
38.2%くらいで止まるなら、元の勢いがまだ強い可能性があります。
50.0%から61.8%あたりなら、押し戻りとして見やすい場所です。
78.6%まで深く入るなら、候補としては残るけれど、元の流れが弱くなっていないかを強めに見たいです。
ここで大事なのは、BCがABを全部戻してしまっていないかです。
上昇のABであれば、CがAを下抜ける。
下落のABであれば、CがAを上抜ける。
こうなると、もう普通のAB=CDとして見るには苦しくなります。
もちろん、相場には例外的な動きもあります。
ただ、最初の練習としては、BCがABの範囲内に収まっているかをきちんと見たほうがいいです。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
📌 DはBを超えてから考える
AB=CDでよくある誤認が、DがBを超えていないのに完成扱いしてしまうことです。
上昇型なら、CDがBの高値を超えてDへ向かう。
下落型なら、CDがBの安値を下抜けてDへ向かう。
この「Bを超える」という部分はかなり大事です。
DがBの手前で止まっているなら、それはAB=CDというより、ダブルトップやダブルボトムに近い見方になることもあります。
もちろん、別のパターンとして意味がある場合はあります。
でも、AB=CDとして完成候補を見るなら、DがBを超えているかは確認したいです。
ここを曖昧にすると、ただの戻りや押しを、完成パターンのように見てしまいます。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
📐 CDはABと同じ値幅だけを見ればいいわけではない
AB=CDという名前の通り、理想はABとCDの値幅が近い形です。
ただ、実戦ではぴったり同じになることばかりではありません。
CDがABの100.0%付近で止まることもあれば、127.2%や161.8%まで伸びることもあります。
勢いが強い時は、さらに伸びることもあります。
だから、Dは一点ではなくゾーンとして見たほうがいいです。
ABと同じ値幅のあたり。
127.2%のあたり。
161.8%のあたり。
このあたりを候補として見ながら、実際に値動きが鈍るか、反転の形が出るかを確認する。
自分の感覚では、AB=CDのD点は「ここで入る場所」ではなく、「ここから注意して見る場所」です。
波の構造、比率、角度と時間を分けて確認すると、形だけを合わせる誤認を減らせます。
⚠️ 時間と傾きが崩れている時は注意する
AB=CDで見落としやすいのが、時間と傾きです。
ABがゆっくり作られているのに、CDが数本の大きな足で一気にD候補まで来る。
こういう時は、値幅だけ見ればAB=CDに見えても、実際には勢いがかなり違います。
この場合、D候補で反転するより、そのまま突き抜けることもあります。
特に注意したいのは、こういう動きです。
- 📝 CDの途中で長いローソク足が出ている
- ✅ ギャップのように価格が飛んでいる
- ✅ CDの角度がABより明らかに急
- ✅ D候補に近づいても勢いが落ちない
こういう時は、AB=CDの形だけで判断しないほうがいいです。
ABとCDの値幅が近いかだけでなく、時間、傾き、勢いも合わせて見る。
ここまで見ると、無理な逆張りをかなり減らしやすくなります。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
⚠️ 崩れやすい誤認1: 小さすぎるジグザグを拾う
一つ目の誤認は、小さすぎるジグザグを拾うことです。
チャートを拡大すれば、どこにでもABCDのような形はあります。
でも、それがトレード判断に使える波かどうかは別です。
あまりに小さい波を拾うと、スプレッドやノイズに近い動きまでパターン扱いしてしまいます。
そうなると、見ている本人は根拠を持っているつもりでも、実際にはかなり不安定です。
AB=CDを見る時は、まずその時間足で意味のあるスイングかどうかを見たいです。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
⚠️ 崩れやすい誤認2: Cが深すぎるのに無理に続ける
二つ目は、Cが深すぎるケースです。
BCが78.6%くらいまで入ること自体はあります。
ただ、ほぼ全戻しになっている、あるいはAを超えてしまっているなら、ABの流れが残っているとは言いにくくなります。
この状態で「次にCDが来るはず」と決めつけると、かなり苦しくなります。
深い戻しは、反転候補として魅力的に見えることもあります。
でも、深すぎる戻しは、元の前提が崩れているサインでもあります。
ここは、期待よりも構造を優先したほうがいいです。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
⚠️ 崩れやすい誤認3: D候補に来る前に入りたくなる
三つ目は、D候補に来る前に入りたくなることです。
ABとBCが見えると、次はCDが伸びるだろうと考えたくなります。
でも、CDが本当にBを超えるかはまだ分かりません。
途中で失速することもあります。
別のレンジに入ることもあります。
逆方向に崩れることもあります。
AB=CDは、完成を待つことで意味が出る型です。
早く入りすぎると、AB=CDを使っているようで、実際にはただの予測になってしまいます。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
📝 実戦では、順番を固定する
AB=CDを見やすくするには、確認する順番を固定するといいです。
自分なら、こう見ます。
- ABがひとつの波として明確か
- BCがABの範囲内で押し戻りになっているか
- BCの深さは38.2%、50.0%、61.8%、78.6%のどのあたりか
- CDがBを超えているか
- CDが100.0%、127.2%、161.8%付近のどこまで伸びているか
- D候補で勢いが鈍っているか
- 上位足の節目や文脈と重なるか
この順番で見ると、ただ形を探すよりもかなり安定します。
逆に、D点だけ見て「ここがAB=CD完成」と決めると、かなり危ないです。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
✅ まとめ
AB=CDの基本構造はシンプルです。
- ✅ ABで推進波を作る
- ✅ BCで押し戻りを作る
- ✅ CDで再び推進する
- ✅ DがBを超えて完成候補になる
- 📝 D候補は一点ではなくゾーンで見る
ただし、シンプルだからこそ誤認もしやすいです。
- ✅ 小さすぎるジグザグを拾う
- ✅ Cが深すぎるのに無理に続ける
- ✅ DがBを超えていないのに完成扱いする
- 📝 CDの勢いが強いのに反転前提で見る
- ✅ D候補に来る前に入りたくなる
AB=CDは、形を当てるためのものではなく、波を順番に整理するための型です。
次回は、変形AB=CDをどこまで許容するか をテーマに、CDが100.0%で止まらず、127.2%や161.8%まで伸びる時の見方を整理していきます。
