失敗トレードの振り返り方|バタフライで負けた時の分析手順(第31回)

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🔍 第31回 バタフライの失敗トレードをどう振り返るか

前回は、バタフライで再エントリーしてはいけない形を整理しました。

👉 前回の記事はこちら:第30回:バタフライで再エントリーしてはいけない形

最初の根拠が崩れた。
現在の位置が悪くなった。
損切りと目標の管理条件が悪化した。

このどれかに当てはまるなら、方向が合って見えても入り直さないという話でした。

今回は、その後に行う振り返りです。

テーマは、バタフライの失敗トレードをどう振り返るかです。

損切りになると、

「バタフライは使えなかった」
「反転すると思ったのに外れた」
「次はもっと長く待とう」

と考えたくなります。

しかし、この振り返りでは次のトレードに使える情報が残りません。

📌 結論から言うと、失敗トレードは、
形と比率、D候補での反応、エントリー位置、損切りと目標、実際の行動
に分けて確認します。

勝ち負けだけで評価せず、判断のどこまでが適切で、どこから崩れたかを切り分けることが大切です。

READING ROUTE

🧭 この回の読みどころ

01⚖️ 損失が出たトレードと悪いトレードは同じではない
02📷 最初にチャートの事実を保存する
03🧩 振り返りは5つの箱に分ける
RATIO MAP 本文に登場する比率の位置関係

比率は反転を決める点ではなく、値動きの位置関係を整理する目安として確認します。

VISUAL GUIDE / 概念図 失敗トレードを次へ残す4段階
1 事実保存 3場面を残す 2 原因分類 工程を分ける 3 修正を一つ 主因を決める 4 次回確認 行動へ変える

結果だけで良し悪しを決めず、チャートの事実を保存し、原因を分類し、修正を一つに絞って次回の確認項目へ変えます。

⚖️ 損失が出たトレードと悪いトレードは同じではない

損切りになったから、すべての判断が間違っていたとは限りません。

形と比率がそろっていた。
D候補で反応を確認した。
損切り位置と目標を事前に決めた。
決めた損失上限を守った。

それでも、価格が想定方向へ伸びずに損切りになることはあります。

これは、結果は損失でも、決めた手順を守ったトレードです。

一方で、利益になったとしても、

  • ⚠️ D候補へ届く前に入った
  • ⚠️ 反応確認を待たなかった
  • ⚠️ 損切りを後から広げた
  • ⚠️ 目標を決めずに保有した
  • ⚠️ 負けを取り返すために数量を増やした

という取引なら、再現したくない部分が残っています。

振り返りでは、損益と判断品質を分けて見ます。

VISUAL GUIDE / 概念図 損失が出たトレードと悪いトレードは同じではない を図で整理
1 2 3 損切り位置を確認 形と比率がそろっていた D候補で反応を確認した

この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。

📷 最初にチャートの事実を保存する

記憶だけで振り返ると、自分に都合よく理由を書き換えやすくなります。

まず、チャート上の事実を保存します。

残したいのは、次の3つの場面です。

  1. D候補へ到達する前
  2. エントリーを判断した時
  3. 決済した時

それぞれの画像に、

  • 📍 X・A・B・C・Dの位置
  • 🔢 XAに対するBの戻し
  • 🔢 XAの127.2%または161.8%候補
  • 🧩 AB=CDやBC延長の候補
  • 👀 D候補で確認した反応
  • 🧯 エントリーと損切りの位置
  • 🎯 第1目標と第2目標

を記録します。

後から線を引き直す場合は、当時見えていた線と区別します。

「その時に何を見ていたか」を残すことが、振り返りの土台です。

🧩 振り返りは5つの箱に分ける

失敗の原因を一度に探すと、反省点が増えすぎます。

そこで、次の5つに分けます。

  1. 形と比率:バタフライ候補として無理がなかったか
  2. 反応確認:D候補で値動きの変化を待てたか
  3. エントリー位置:反応後の位置で追いかけていないか
  4. 管理:損切りと目標の距離が成り立っていたか
  5. 実行:事前に決めたルールどおり行動したか

どの箱に問題があったかを先に決めると、修正点が具体的になります。

「全部だめだった」とまとめず、判断工程を分解します。

VISUAL GUIDE / 概念図 振り返りは5つの箱に分ける を図で整理
記録して振り返る そこで次の5つに分けます 比率の役割を確認 振り返りは5つの箱に分ける

この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。

🔢 形と比率に無理がなかったか

最初に確認するのは、バタフライ候補としての土台です。

買い側ならD候補がXの下、売り側ならD候補がXの上にあるか。
BがXAの深い戻しとして見られる位置か。
CDがD候補へ向かう波として区別できるか。

さらに、

  • 🔢 XAの127.2%または161.8%がD候補にある
  • 🧩 AB=CD完成候補が近い
  • 🧩 BC延長候補が近い
  • 📍 水平線や過去の高値安値が近い

という根拠を確認します。

比率が少し近いだけなのに、後からバタフライだったことにしていないかも見ます。

形の土台が弱かったなら、次回の修正はエントリー方法ではありません。

候補として選ぶ段階を厳しくすることです。

👀 D候補で何を反応として見たか

次に、D候補での反応を確認します。

D候補への到達は、反転の確定ではありません。

当時、何を見て反応と判断したのかを書きます。

  • 🕯️ 長いヒゲが出た
  • 📉 更新幅が小さくなった
  • 🔄 買い側で直近高値を上抜いた
  • 🔄 売り側で直近安値を下抜いた
  • ⏳ ローソク足の確定を待った

反対に、

  • ⚠️ 比率へ触れただけ
  • ⚠️ 一本のヒゲだけで入った
  • ⚠️ 更新が続いている途中で入った
  • ⚠️ 下位足の切り替わり前に入った

なら、反応確認が早かった可能性があります。

ここでは「反応があったはず」と書かず、実際に確認した値動きを言葉にします。

VISUAL GUIDE / 概念図 失敗原因を分ける3つの層
1 2 3 形・比率 反応・位置 管理・実行 候補選び 待ち方と追跡 損切りと行動 判断工程の主因を一つ選ぶ

形と比率、反応と現在位置、損切りや目標と実行を分け、結果ではなく判断工程のどこを直すか確認します。

📍 エントリー位置が遅すぎなかったか

反応を待つことは大切ですが、待った後の位置も確認します。

D候補からすでに大きく離れてから入ると、損切りは遠くなり、第1目標までの距離は短くなります。

振り返りでは、

  • 📏 D候補からエントリーまでの距離
  • 🧯 エントリーから損切りまでの距離
  • 🎯 エントリーから第1目標までの距離
  • 🕯️ 長いローソク足の直後ではなかったか

を見ます。

方向が合っていたのに損切りになった場合でも、原因がパターンではなく、遅い追いかけだったことがあります。

反応確認と追いかけ防止の間で、どの足を待つかを次回のルールに残します。

VISUAL GUIDE / 概念図 エントリー位置が遅すぎなかったか を図で整理
1 2 3 反応を確認 損切り位置を確認 振り返りでは

この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。

🧯 損切り位置は根拠の外側にあったか

損切りになった時は、「もう少し広ければ助かった」と考えやすくなります。

しかし、振り返るべきなのは、広さだけではありません。

損切り位置が、どの根拠の外側にあったかを確認します。

買い側なら、

  • D候補の安値の外側
  • 反応確認後にできた押し安値の外側
  • 候補帯全体が崩れる位置

売り側なら、

  • D候補の高値の外側
  • 反応確認後にできた戻り高値の外側
  • 候補帯全体が崩れる位置

です。

損切り幅を小さくするためだけに候補帯の内側へ置いていたなら、位置の修正が必要です。

反対に、根拠なく広く置いていたなら、候補選びやエントリー位置から見直します。

🎯 目標と保有管理に無理がなかったか

損切りだけでなく、目標と保有中の行動も振り返ります。

第1目標は、CDの38.2%戻し、50.0%戻し、C付近、直近の高値安値などから選びます。

確認したいのは、

  • 🎯 エントリー前に第1目標を決めていたか
  • ⚖️ 損切り幅に対して目標までの距離が残っていたか
  • 🧱 目標の手前に強い節目がなかったか
  • 🔁 第1目標後の建値移動を事前に決めていたか
  • 📦 残り玉の出口を感情で変えなかったか

です。

一度含み益になった後で損切りになった場合、エントリーが悪かったとは限りません。

第1目標、建値移動、残り玉の管理に改善点がある可能性もあります。

入口と出口を混ぜずに確認します。

VISUAL GUIDE / 概念図 目標と保有管理に無理がなかったか を図で整理
1 2 3 近い節目 値幅を比較 段階的に管理

この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。

🕹️ ルール違反と分析ミスを分ける

振り返りで重要なのが、分析ミスと実行ミスを分けることです。

分析ミスは、候補の選び方や値動きの読み方に問題があった場合です。

実行ミスは、事前に決めたことを守れなかった場合です。

たとえば、

  • 分析どおりD候補を待てなかった
  • 決めた損切りを広げた
  • 第1目標の前で不安になって決済した
  • 損切り直後に同じ根拠で入り直した
  • 損失上限を超えて取引した

これは、比率の知識を増やすだけでは直りません。

次回は、注文方法、数量、アラート、取引回数の上限など、行動を止める仕組みを考えます。

VISUAL GUIDE / 概念図 ルール違反と分析ミスを分ける を図で整理
ミスの種類を分け たとえば 分析どおりD候補を待てなかった ルール違反と分析ミスを分ける

この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。

🚫 「バタフライが失敗した」で終わらせない

「バタフライが失敗した」という記録だけでは、原因がわかりません。

最低でも、次のどこで崩れたかを書きます。

  • 🧩 そもそも形が不明瞭だった
  • 🔢 D候補の重なりが少なかった
  • ⚡ 到達時の勢いが強かった
  • 👀 反応確認が早かった
  • 🏃 エントリーが遅く追いかけになった
  • 🧯 損切り位置が候補帯の内側だった
  • 🎯 第1目標までの距離が短かった
  • 🕹️ 事前ルールを守れなかった

原因を分類できれば、次回に確認する場所が決まります。

分類できない場合は、「情報不足」として画像や記録方法を改善します。

✅ 許容できる損失も記録する

すべての損切りに修正点を作る必要はありません。

形と比率を確認した。
D候補で反応を待った。
管理できる位置から入った。
決めた損切りと目標を守った。

それでも損切りになったなら、手順を守った上で起きた許容できる損失として記録できます。

無理に改善点を作ると、次回は必要以上に条件を増やしてしまいます。

条件を増やしすぎると、何を見ているのかわからなくなります。

直すべきミスと、受け入れる結果を分けることも振り返りです。

VISUAL GUIDE / 概念図 許容できる損失も記録する を図で整理
1 2 3 損切り位置を確認 形と比率を確認し D候補で反応を待った

この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。

🟢 買い側バタフライの振り返り例

買い側のバタフライを想定します。

XAの127.2%付近とAB=CD完成候補が重なり、D候補を作りました。
D候補で下ヒゲが出たため買いましたが、その後も安値更新が続いて損切りになりました。

この場合、次のように分けます。

  1. 形と比率:D候補の重なりは確認できた
  2. 反応確認:下ヒゲだけで入り、直近高値の上抜けを待っていない
  3. エントリー位置:D候補に近く、追いかけではない
  4. 管理:損切りはD候補の外側、第1目標まで距離があった
  5. 実行:事前の損失上限は守った

主な修正点は、反応確認です。

次回は「下ヒゲだけでは入らず、下位足の直近高値更新まで待つ」と一つだけ残します。

🔴 売り側バタフライの振り返り例

売り側のバタフライを想定します。

XAの161.8%付近で上昇が止まり、下位足の直近安値を下抜いた後に売りました。
ただし、下抜けのローソク足が大きく、エントリー位置からD候補の高値まで遠い状態でした。

その後、いったん戻して損切りになり、再び下落しました。

この場合、

  1. 形と比率:バタフライ候補として確認できた
  2. 反応確認:直近安値の下抜けを待てた
  3. エントリー位置:長い足の後を追いかけた
  4. 管理:損切りが遠く、第1目標までの距離が短くなった
  5. 実行:予定位置より不利な場所で入った

という整理になります。

パターンや方向ではなく、エントリー位置と管理条件が主な問題です。

次回は「切り替わりの足が大きい時は、戻りを待つか見送る」と残します。

VISUAL GUIDE / 概念図 売り側バタフライの振り返り例 を図で整理
1 2 3 候補帯を絞る 下落への切替 損切りと目標

この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。

📝 1回の振り返りで修正は一つに絞る

失敗した後は、条件をたくさん追加したくなります。

しかし、一度に複数のルールを変えると、次回に何が改善したのかわかりません。

振り返りの最後は、次の形で一文にします。

今回の主因は〇〇だった。次回は△△を確認する。

たとえば、

  • 今回の主因は反応確認の早さだった。次回は下位足の切り替わりを待つ
  • 今回の主因は追いかけだった。次回は長い足の直後を見送る
  • 今回の主因は目標までの距離不足だった。次回は注文前に距離を比較する
  • 今回の主因はルール違反だった。次回は損切り注文を同時に入れる

この一文なら、次のチャートで確認できます。

📋 バタフライ失敗トレードの振り返りチェック

最後に、確認項目をまとめます。

  1. エントリー前、エントリー時、決済時の画像を残したか
  2. X・A・B・C・Dを当時の判断どおり記録したか
  3. XAの127.2%または161.8%候補を確認したか
  4. AB=CDやBC延長などの重なりを確認したか
  5. D候補で実際に見た反応を説明できるか
  6. 下位足の高値安値が切り替わっていたか
  7. D候補から離れた場所を追いかけていなかったか
  8. 損切りは根拠の外側に置かれていたか
  9. 第1目標まで十分な距離があったか
  10. 建値移動や残り玉の管理を事前に決めていたか
  11. 分析ミスと実行ミスを分けたか
  12. 許容できる損失か、修正すべき取引かを分けたか
  13. 主な原因を一つに分類したか
  14. 次回に確認する行動を一文で残したか

すべてを反省する必要はありません。

事実を残し、原因を一つに絞り、次回の確認項目へ変えることが目的です。

VISUAL GUIDE / 概念図 バタフライ失敗トレードの振り返りチェック を図で整理
構造の弱点 値動きの警告 管理できるか 記録して振り返る

この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。

✅ まとめ

今回は、バタフライの失敗トレードをどう振り返るかを整理しました。

ポイントは次の通りです。

  • ⚖️ 損益と判断品質を分けて評価する
  • 📷 記憶ではなく、3つの場面の画像を残す
  • 🧩 形、反応、位置、管理、実行の5つに分ける
  • 🔢 比率の近さだけで候補にしていなかったか確認する
  • 👀 D候補への到達と反応確認を分ける
  • 📍 反応後の追いかけになっていなかったか確認する
  • 🧯 損切りが根拠の外側にあったか確認する
  • 🎯 目標と保有管理を入口と分けて見る
  • 🕹️ 分析ミスとルール違反を分ける
  • ✅ 手順を守った許容できる損失も記録する
  • 📝 一度に直すことは一つに絞る

失敗トレードの振り返りは、自分を責めるために行うものではありません。

当時の事実を残す。
判断工程を分ける。
主な原因を一つに絞る。
次回の確認項目へ変える。

この順番で整理すると、「負けたから全部だめだった」という曖昧な反省を減らせます。

🔜 次回予告

次回は、バタフライを見つけてから決済するまでの全体手順をテーマにします。

👉 次回の記事はこちら:第32回:バタフライを見つけてから決済するまでの全体手順

候補の発見、D候補の絞り込み、反応確認、エントリー、損切り、第1目標、残り玉の管理まで。

これまで分けて学んだ内容を、ひとつの判断フローとして整理します。

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