ダブルトップ・ダブルボトムをフィボナッチで読む方法(第42回)
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🔁 第42回 ダブルトップとダブルボトムをフィボで読む
前回は、リトレイスメントだけで仕掛けないための確認項目を整理しました。
👉 前回の記事はこちら:第41回:リトレイスメントだけで仕掛けないための確認項目
フィボナッチ候補帯に来ても、比率だけでは仕掛けない。
上位足の位置を見る。
ローソク足の反応を見る。
高値安値の切り替わりを見る。
損切りと第1目標の距離を確認する。
リトレイスメントは売買サインではなく、候補帯を整理する道具だという話でした。
今回からは、フィボナッチと伝統的なチャートパターンの接続に入ります。
テーマは、ダブルトップとダブルボトムをフィボで読むです。
ダブルトップやダブルボトムは、多くの人が知っている反転パターンです。
ただ、知っている人が多いぶん、
「高値が2回並んだから売り」
「安値が2回並んだから買い」
「ネックラインを割ったから完成」
のように、形だけで判断しやすいパターンでもあります。
📌 結論から言うと、ダブルトップとダブルボトムは、
2回目の高値安値だけで判断せず、測る波、戻しの深さ、ネックライン、抜け後の戻り・押し、損切りと目標
を順番に確認して読みます。
フィボナッチを使う目的は、ダブルトップやダブルボトムを当てることではありません。
形が出た場所が、どの波のどの位置にあるのかを整理することです。
🧭 この回の読みどころ
RETRACEMENT 戻し比率
比率は反転を決める点ではなく、値動きの位置関係を整理する目安として確認します。
高値や安値が2回並んだだけで判断せず、2回目の反応、ネックライン抜け、抜け後の戻りや押しまで確認します。
🧭 フィボで読む全体の順番
ダブルトップやダブルボトムを見つけたら、次の順番で確認します。
- 上位足のどこに出ている形かを見る
- 直前の推進波を決める
- その推進波にフィボナッチを引く
- 2回目の高値や安値がどの比率帯にあるか見る
- 38.2%、50.0%、61.8%、78.6%との関係を確認する
- ネックラインを先に決める
- ネックラインを明確に抜けたか見る
- 抜け後の戻りや押しで再確認する
- 損切り位置と第1目標を決める
- 形だけで入っていないか確認する
この順番を通すと、ダブルトップやダブルボトムを単なる見た目ではなく、波の位置関係として扱いやすくなります。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
🚫 形だけでは売買サインにならない
ダブルトップは、同じような高値が2回出た形です。
ダブルボトムは、同じような安値が2回出た形です。
しかし、2回並んだから反転するとは限りません。
高値が2回止まって見えても、上位足ではまだ上昇途中かもしれません。
安値が2回止まって見えても、上位足ではまだ下落途中かもしれません。
確認せずに入ると、
- 高値2回目で売ったら、そのまま上抜けた
- 安値2回目で買ったら、そのまま下抜けた
- ネックラインを少し抜けたが、すぐ戻された
- 損切り位置が遠く、目標までの距離が足りなかった
という形になりやすいです。
ダブルトップやダブルボトムは、観察を始めるきっかけです。
売買候補へ進むには、フィボナッチの位置、ネックライン、構造転換、管理条件を確認します。
🧱 まず上位足の位置を見る
最初に確認するのは、パターンが出ている場所です。
ダブルトップなら、上位足の抵抗帯や戻り売り候補にあるかを見ます。
ダブルボトムなら、上位足の支持帯や押し目買い候補にあるかを見ます。
確認したい場所は、
- 前回高値や前回安値
- 何度も反応した水平帯
- 上位足のレンジ上限や下限
- 大きな推進波の38.2%、50.0%、61.8%、78.6%
- 大きな上昇や下落が始まった起点
です。
上位足の節目に重なっていれば、形を観察する理由が増えます。
反対に、レンジ中央や上位足の流れに逆らう中途半端な位置なら、形がきれいでも慎重に見ます。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
📐 測る波を先に決める
ダブルトップやダブルボトムをフィボで読む時も、まず測る波を決めます。
ダブルトップなら、直前の上昇波を測ることが多いです。
上昇がどこから始まり、どこで1回目の高値を作ったのかを確認します。
ダブルボトムなら、直前の下落波を測ることが多いです。
下落がどこから始まり、どこで1回目の安値を作ったのかを確認します。
ここで大事なのは、2回目の高値安値に合わせて後から波を選ばないことです。
先に測る波を決め、その波の中で2回目の高値や安値がどの位置にあるのかを見ます。
フィボナッチは、形に合わせて引くのではなく、形が出る前から見ていた波へ引きます。
🔺 ダブルトップをフィボで読む
ダブルトップでは、1回目の高値が上昇波の終点候補になります。
その後、いったん押しが入り、再び高値付近まで戻ります。
この2回目の高値が、
- 1回目の高値付近
- 上位足の抵抗帯
- 戻り売り候補の比率帯
- 78.6%付近の深い戻し
- 100%付近の高値再試し
にあるかを見ます。
2回目の高値が1回目と完全に同じである必要はありません。
少し届かない形もあります。
少し上抜いてから戻される形もあります。
大事なのは、高値付近で上昇が続かなくなり、ネックラインを割る準備が見えるかどうかです。
2回目の高値安値、ネックライン、抜け後の戻りや押しを確認してから、損切りと目標まで管理します。
🔻 ダブルボトムをフィボで読む
ダブルボトムでは、1回目の安値が下落波の終点候補になります。
その後、いったん戻りが入り、再び安値付近まで下げます。
この2回目の安値が、
- 1回目の安値付近
- 上位足の支持帯
- 押し目買い候補の比率帯
- 78.6%付近の深い押し
- 100%付近の安値再試し
にあるかを見ます。
2回目の安値も、完全に同じ価格で止まる必要はありません。
少し届かない形もあります。
少し下抜いてから戻される形もあります。
大事なのは、安値付近で下落が続かなくなり、ネックラインを上抜く準備が見えるかどうかです。
📏 2回目の高値安値を比率で見る
2回目の高値や安値は、比率との関係で見ると整理しやすくなります。
ダブルトップなら、1回目の高値からネックラインまで下げた後、どこまで戻したかを見ます。
戻りが38.2%や50.0%で止まるなら浅い戻りです。
61.8%や78.6%まで戻るなら、深い戻りです。
1回目の高値付近まで戻るなら、100%再試しに近い形です。
ダブルボトムなら、1回目の安値からネックラインまで上げた後、どこまで押したかを見ます。
38.2%や50.0%で止まるなら浅い押しです。
61.8%や78.6%まで押すなら、深い押しです。
1回目の安値付近まで戻るなら、100%再試しに近い形です。
比率は反転を決める点ではなく、2回目の試しが浅いのか深いのかを整理する道具です。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
🧩 ネックラインを先に決める
ダブルトップやダブルボトムで重要なのは、ネックラインです。
ダブルトップでは、2つの高値の間にできた押し安値がネックライン候補になります。
ダブルボトムでは、2つの安値の間にできた戻り高値がネックライン候補になります。
先に決めたいのは、
- どの押し安値をネックラインにするか
- どの戻り高値をネックラインにするか
- ヒゲで見るのか、終値で見るのか
- 下位足の小さな節目を混ぜないか
- 上位足でも見える節目か
です。
ネックラインを後から都合よく変えると、完成条件が曖昧になります。
2回目の高値安値を見る前に、どこを抜けたら構造が変わったと見るのかを決めます。
⚡ ネックライン抜けだけでは急がない
ネックラインを抜けると、パターン完成に見えます。
ただし、抜けた瞬間にすぐ仕掛けると、だましに合うことがあります。
確認したいのは、
- 終値でネックラインを抜けたか
- 抜けた後にすぐ戻されていないか
- 出来た足の実体があるか
- 抜けた方向へ次の足が続いたか
- 抜け後の戻りや押しでラインが機能するか
です。
ダブルトップなら、ネックラインを下抜いた後の戻りを確認します。
ダブルボトムなら、ネックラインを上抜いた後の押しを確認します。
抜けだけでなく、抜け後の再確認まで見ると判断が安定します。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
↩️ 抜け後の戻り・押しを見る
ネックラインを抜けた後は、戻りや押しを待つと管理しやすくなります。
ダブルトップなら、
- 2回目の高値が止まる
- ネックラインを下抜く
- 戻りでネックライン付近が抵抗になる
- 戻り高値を切り下げる
- 再び安値を更新する
という流れです。
ダブルボトムなら、
- 2回目の安値が止まる
- ネックラインを上抜く
- 押しでネックライン付近が支持になる
- 押し安値を切り上げる
- 再び高値を更新する
という流れです。
抜け後の戻りや押しを待つと、損切り位置も決めやすくなります。
🧯 損切り位置をどこに置くか
損切り位置は、パターンの根拠が崩れる場所へ置きます。
ダブルトップの売りなら、
- 2回目の高値の外側
- ネックライン下抜け後の戻り高値の外側
- 上位足の抵抗帯を明確に上抜く位置
が候補です。
ダブルボトムの買いなら、
- 2回目の安値の外側
- ネックライン上抜け後の押し安値の外側
- 上位足の支持帯を明確に下抜く位置
が候補です。
近い損切りは管理しやすく見えますが、通常の戻りや押しで触れやすくなります。
遠い損切りは形の崩れまで待てますが、取引量を下げる必要があります。
どちらにするかは、入る位置と第1目標までの距離で決めます。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
🎯 第1目標の考え方
第1目標は、近い節目から順に確認します。
ダブルトップの売りなら、
- 直近安値
- ネックライン下抜け後の安値
- 上位足の支持帯
- 1回目の上昇波に対する戻し候補
- パターンの高さを投影した候補
を見ます。
ダブルボトムの買いなら、
- 直近高値
- ネックライン上抜け後の高値
- 上位足の抵抗帯
- 1回目の下落波に対する戻し候補
- パターンの高さを投影した候補
を見ます。
パターンの高さをそのまま目標にする考え方もあります。
ただし、途中に強い支持抵抗があるなら、まず近い節目を第1目標として確認します。
🌐 上位足と下位足の役割
ダブルトップやダブルボトムも、時間足の役割を分けます。
上位足では、
- パターンがどの位置にあるか
- 抵抗帯や支持帯と重なるか
- どの波を測るか
- 第1目標まで距離があるか
を確認します。
下位足では、
- 2回目の高値安値で反応したか
- ネックラインを抜けたか
- 抜け後の戻りや押しが成立したか
- 損切りを置ける節目ができたか
を確認します。
上位足で場所を決め、下位足で完成過程を細かく見る流れです。
下位足だけで形を探し始めると、パターンが多すぎて判断が散らかります。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
🚫 見送るべきダブルトップ・ダブルボトム
次の形では、パターンが見えても急ぎません。
- 上位足の位置が中途半端
- 2回目の高値安値が強く抜けている
- ネックラインがどこか説明できない
- ネックライン抜けがヒゲだけ
- 抜け後にすぐ戻されている
- 損切り位置が遠すぎる
- 第1目標が近すぎる
- 比率や節目との重なりがない
- 指標前後の急な上下でできた形
- 形だけで入りたい気持ちが強い
ダブルトップやダブルボトムは、見つけやすいぶん、早く入りやすいパターンです。
見送り条件を先に決めておくことで、形だけの売買を避けやすくなります。
🟢 ダブルボトムを買い候補にする例
1時間足で下落が続いた後、上位足の支持帯へ到達したとします。
そこで1回目の安値を作り、いったん戻りました。
戻り高値をネックライン候補として記録します。
その後、価格は再び下げますが、1回目の安値付近で止まりました。
この2回目の安値は、直前の戻りに対する78.6%付近でもあり、支持帯とも重なっています。
ここでいきなり買うのではありません。
まず、2回目の安値で下ヒゲや終値の戻りを確認します。
次に、ネックラインを上抜くかを見ます。
上抜け後の押しでネックライン付近が支えになり、押し安値を切り上げるなら買い候補として残します。
損切りは2回目の安値または押し安値の外側へ置きます。
第1目標は直近高値や上位足の抵抗帯から選びます。
🔴 ダブルトップを売り候補にする例
1時間足で上昇が続いた後、上位足の抵抗帯へ到達したとします。
そこで1回目の高値を作り、いったん押しました。
押し安値をネックライン候補として記録します。
その後、価格は再び上げますが、1回目の高値付近で止まりました。
この2回目の高値は、直前の押しに対する78.6%付近でもあり、抵抗帯とも重なっています。
ここでも、いきなり売るのではありません。
まず、2回目の高値で上ヒゲや終値の押し戻しを確認します。
次に、ネックラインを下抜くかを見ます。
下抜け後の戻りでネックライン付近が抵抗になり、戻り高値を切り下げるなら売り候補として残します。
損切りは2回目の高値または戻り高値の外側へ置きます。
第1目標は直近安値や上位足の支持帯から選びます。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
⚠️ 形だけで失敗する例
上昇後に高値が2回並んだように見えました。
「ダブルトップだ」と考えて、2回目の高値付近で売りました。
しかし、
- 上位足はまだ強い上昇途中
- 2回目の高値は抵抗帯と重なっていない
- ネックラインを下抜いていない
- 5分足ではまだ押し安値を守っている
- 損切りはなんとなく高値の少し上
- 第1目標までの距離も確認していない
という状態でした。
この売りは、ダブルトップを使っているように見えて、実際には高値2回だけで売っています。
ダブルボトムでも同じです。
安値が2回並んだように見えても、ネックライン上抜けや押しでの安値切り上げがなければ、買い側へ構造が変わったとは言えません。
📋 ダブルトップ・ダブルボトム確認チェック
パターンを見つけたら確認します。
- 上位足の支持帯や抵抗帯と重なっているか
- 測る波の起点と終点を先に決めたか
- 2回目の高値安値がどの比率帯にあるか確認したか
- 38.2%、50.0%、61.8%、78.6%の意味を整理したか
- ネックラインを先に決めたか
- ネックラインを終値で抜けたか
- 抜け後の戻りや押しを確認したか
- ダブルトップなら戻り高値を切り下げたか
- ダブルボトムなら押し安値を切り上げたか
- 損切り位置を根拠の外側へ置けるか
- 第1目標まで十分な距離があるか
- 形だけで早く入ろうとしていないか
- 上位足と下位足の役割が混ざっていないか
- 条件不足なら見送れるか
- だまし抜けを想定しているか
全部を機械的にそろえる必要はありません。
ただし、形、比率、ネックライン、反応、管理のどれが根拠なのかは説明できるようにします。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
✅ まとめ
今回は、ダブルトップとダブルボトムをフィボで読む方法を整理しました。
ポイントは次の通りです。
- 🚫 高値2回、安値2回だけでは売買サインにならない
- 🧱 まず上位足の位置を見る
- 📐 測る波を先に決める
- 🔺 ダブルトップは2回目の高値とネックラインを見る
- 🔻 ダブルボトムは2回目の安値とネックラインを見る
- 📏 2回目の高値安値を比率で整理する
- 🧩 ネックラインを先に決める
- ⚡ ネックライン抜けだけで急がない
- ↩️ 抜け後の戻りや押しを確認する
- 🧯 損切りと第1目標まで含めて判断する
ダブルトップとダブルボトムは、形が分かりやすい反面、早く入りやすいパターンです。
フィボナッチを重ねる時は、形を後付けで正当化するのではなく、測る波と比率、ネックライン、抜け後の反応を順に確認します。
この連載は、売買結果を保証するものではなく、チャート判断を整理するための教材です。実際の取引では、自分の損失上限とルールを優先してください。
🔜 次回予告
次回は、ヘッドアンドショルダーズと逆張りの相性をテーマにします。
👉 次回の記事はこちら:第43回:ヘッドアンドショルダーズと逆張りの相性
三尊や逆三尊を、形だけで判断するのではなく、どの肩を測るのか、ネックラインをどう扱うのか、フィボナッチとどう重ねるのかを整理します。

