三段上げからの売り判断|どこで根拠を固めるか(第35回)
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📉 第35回 三段上げの売り判断をどこで固めるか
前回は、三回の推進を数える時のズレを減らす方法を整理しました。
👉 前回の記事はこちら:第34回:三回の推進を数える時のズレを減らす方法
基準時間足を固定する。
新しい推進が始まった場所を1段目の起点にする。
明確な押しだけを段の区切りにする。
前の高値を更新してから次の段を確定する。
三つの波を無理に探すのではなく、同じルールで数えた結果として三段になっているかを確認するという話でした。
今回は、三段上げを確認した後の売り判断です。
テーマは、三段上げの売り判断をどこで固めるかです。
三段目で高値を更新すると、
「三回上がったから売りたい」
「ここが天井かもしれない」
「上がりすぎに見える」
と考えやすくなります。
しかし、三段目は上昇の終盤候補であって、売りの確定ではありません。
📌 結論から言うと、売り判断は、
上位足の抵抗帯、三段目の失速、押し安値の下抜け、戻り高値の切り下げ、損切りと目標の成立
を順に確認して固めます。
三段上げは観察を始める理由です。実際の売り候補へ進むには、買い側の流れが崩れ、売り側の構造へ切り替わる必要があります。
🧭 この回の読みどころ
三段目で売らず、高値更新の停止、押し安値の下抜け、戻り高値の切り下げを確認して売り側への切り替わりを判断します。
🧭 売り判断を固める全体の順番
三段上げを見つけた後は、次の順番で確認します。
- 三段目が上位足の抵抗帯へ到達しているか
- 2段目と3段目の更新幅、角度、時間を比較する
- 三段目で高値更新が止まったか
- ヒゲや終値から上値拒否を確認できるか
- 直近の押し安値を下抜いたか
- 戻りで高値を切り下げたか
- 売り位置から損切りと第1目標が成立するか
この順番の途中で条件が崩れたら、売り候補から外します。
三段目の高値だけを見て売るのではなく、上昇が止まり、下方向へ構造が切り替わるまで待ちます。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
🚫 三段目の高値更新だけでは売らない
三段上げは、買い側の推進が三回続いた状態です。
3段目が2段目の高値を上抜いた時点では、まだ買い側が高値更新に成功しています。
つまり、
- 上昇トレンドが継続している
- 買い側の勢いが残っている
- 3段目がさらに伸びる可能性がある
- 四回目の推進へ続く可能性もある
という状態です。
三回上がったという回数だけでは、売り側が優位になった証拠になりません。
まずは、3段目の更新が止まり、買い側が押し安値を守れなくなる変化を待ちます。
🧱 条件1 三段目が上位足のどこにあるか
最初の条件は、三段目の位置です。
同じ三段上げでも、上位足の中間にある形と、目立つ抵抗帯へ到達した形では意味が違います。
確認したい位置は、
- 上位足の過去高値
- 何度も反応した水平帯
- 大きな下落が始まった起点
- 日足や4時間足の戻り高値
- 大きな値幅の到達候補
です。
三段目がこうした場所へ近づいていれば、上昇終盤を観察する理由が増えます。
反対に、上位足の抵抗がなく、次の節目まで余地が大きいなら、三段目でも売りを急ぎません。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
🌐 上位足が上昇途中なら慎重に見る
基準時間足で三段上げが見えても、上位足が強い上昇途中の場合があります。
たとえば、15分足では三段上げでも、4時間足では大きな上昇1段目の途中かもしれません。
その場合、
- 上位足で高値更新が続いている
- 上位足の押しが浅い
- 大きな陽線が連続している
- 次の抵抗帯まで距離がある
なら、下位足の三段だけを理由に逆張りしません。
基準時間足の終盤候補と、上位足の終盤候補が重なっているかを確認します。
📏 条件2 2段目と3段目の更新幅を比べる
次に、2段目と3段目の高値更新幅を比較します。
2段目が1段目の高値を大きく上抜いた。
3段目は2段目の高値を少ししか上抜けない。
この形なら、上昇は続いていても、更新する力が弱まっている可能性があります。
確認するのは、
- 2段目の高値更新幅
- 3段目の高値更新幅
- 各推進の実体の大きさ
- 高値付近のヒゲの増減
- 同じ値幅を進むためにかかった時間
です。
更新幅が狭くなったことだけで売るのではなく、失速を示す一つの材料として使います。
上位足の抵抗帯、三段目の失速、押し安値割れと戻り高値の切り下げを順に確認します。
⏳ 三段目にかかる時間が長くなっていないか
値幅だけでなく、時間の変化も見ます。
2段目は短時間で高値を大きく更新した。
3段目は長い時間を使っても、少ししか高値を更新できない。
この場合、買い側が価格を押し上げる効率が落ちている可能性があります。
反対に、
- 3段目が短時間で大きく伸びる
- 押しをほとんど作らない
- 陽線の実体が大きくなる
- 高値更新幅が広がる
なら、上昇の勢いはまだ強いと考えます。
時間が長い、値幅が小さい、ヒゲが増えるという変化が重なるかを確認します。
🕯️ 条件3 三段目で上値拒否が出ているか
三段目が抵抗帯へ到達したら、ローソク足の反応を見ます。
上値拒否として観察しやすいのは、
- 長い上ヒゲが出る
- 高値を更新しても終値が内側へ戻る
- 大きな陰線が直前の陽線を包む
- 高値付近で小さな実体が続く
- 高値更新後にすぐ押し戻される
という形です。
ヒゲ一本だけで売る必要はありません。
上ヒゲが出た後も高値更新が続くなら、拒否はまだ弱い可能性があります。
ローソク足の確定と、その後に高値を更新できるかをセットで見ます。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
⚡ 高値更新の失敗を確認する
三段目の高値を作った後、もう一度上昇しても高値を更新できないことがあります。
前の高値へ届かない。
同じ価格帯で何度も止められる。
ヒゲだけ出て終値が下がる。
これは、買い側が上値を更新できなくなった状態です。
ただし、この時点でもレンジになるだけかもしれません。
売り判断を強めるには、上値更新の失敗に加えて、下方向への節目割れが必要です。
「上がれない」と「下がり始めた」を分けて確認します。
📉 条件4 直近の押し安値を下抜いたか
売り判断で重要なのが、直近の押し安値の下抜けです。
三段上げの間、価格は押し安値を守りながら高値を更新しています。
3段目の後にその押し安値を下抜くと、
- 買い側の高値安値構造が崩れる
- 上昇継続の前提が弱くなる
- 売り側の推進が始まる可能性が出る
- 損切り位置を考える基準ができる
という変化が起きます。
ヒゲで少し下抜いただけなのか、終値で明確に抜けたのかも確認します。
慎重に判断するなら、足の確定や下抜け後の戻りまで待ちます。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
🔍 どの押し安値を見るかを先に決める
押し安値は、チャート上に複数あります。
小さな押し安値。
3段目が始まった押し安値。
2段目と3段目を分けた大きな押し安値。
どれを見るかで、売り判断の早さが変わります。
早い判断なら、3段目内部の小さな押し安値。
確認を重くするなら、3段目が始まった押し安値。
大きな転換を待つなら、2段目と3段目を分けた押し安値。
自分がどの大きさの転換を狙うのかに合わせて、基準を先に決めます。
後から都合のよい押し安値へ切り替えないことが大切です。
↩️ 条件5 戻りで高値を切り下げたか
押し安値を下抜いた直後に売ると、すでに価格が大きく下がっている場合があります。
そこで、下抜け後の戻りを待ちます。
戻りで、
- 三段目の高値へ戻れない
- 下抜けた押し安値付近で止まる
- 上ヒゲや陰線が出る
- 小さな戻り高値を作る
- 再び直近安値を下抜く
という変化が出れば、売り側の構造を確認しやすくなります。
高値切り下げは、買い側が再び高値を更新できなかった証拠になります。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
📍 売り位置は切り替わり後に選ぶ
売り位置の候補は一つではありません。
考えられるのは、
- 押し安値を明確に下抜いた後
- 下抜け後の最初の戻り
- 戻り高値を作った後の安値更新
- 下抜けた水平帯への再接触後
です。
早く入るほど高い位置から売れる可能性がありますが、切り替わりの確認は弱くなります。
確認を待つほど構造は明確になりますが、損切りまでの距離や第1目標までの余地が悪くなる場合があります。
確認の強さと現在位置をセットで比較します。
🧯 損切り位置をどこに置くか
売り候補へ進む前に、損切り位置を決めます。
候補は、
- 三段目の最高値の外側
- 上値拒否を作った高値の外側
- 下抜け後にできた戻り高値の外側
- 売りの前提が崩れる抵抗帯の外側
です。
戻り高値の外側へ置くと損切り幅を抑えやすい一方、三段目高値を試す戻りで切られる可能性があります。
三段目高値の外側へ置くと前提は明確ですが、損切り幅が広くなります。
どの根拠が崩れたら売り判断を終えるかを先に決めます。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
🎯 第1目標は近い支持帯から選ぶ
第1目標は、価格が最初に止まりやすい場所から選びます。
候補は、
- 2段目と3段目を分けた押し安値
- 2段目の起点
- 直近の水平支持帯
- 上昇波全体の押し候補
- 上位足の直近安値
です。
売り位置から第1目標までの距離が短いのに、損切りが三段目高値の外側で遠い場合は、管理条件がよくありません。
方向が下に見えても、位置が悪ければ見送ります。
🚫 売りを見送るべき三段上げ
次の形では、三段上げが見えても売りを急ぎません。
- 🚫 三段目の更新幅が最も大きい
- 🚫 三段目の陽線が強く、押しがほとんどない
- 🚫 上位足の抵抗帯まで距離がある
- 🚫 高値更新が止まっていない
- 🚫 押し安値を下抜いていない
- 🚫 下抜け後の戻りで高値を更新した
- 🚫 損切り位置が遠すぎる
- 🚫 第1目標までの距離が短い
三段上げは売りを強制する形ではありません。
買い側の構造が残っているなら、売り候補を見送ります。
🟢 売り判断を固める具体例
15分足で三段上げを確認したとします。
三段目は4時間足の過去高値へ到達しました。
2段目より3段目の高値更新幅が小さく、上ヒゲも増えています。
その後、
- 三段目の高値を再度試しても更新できない
- 3段目が始まった押し安値を終値で下抜く
- 下抜け後の戻りが元の押し安値付近で止まる
- 戻り高値を切り下げて再び下落する
という流れが出ました。
この時点で、上位足の位置、失速、構造の下抜け、高値切り下げが重なります。
損切りは戻り高値または三段目高値の外側、第1目標は次の支持帯を比較して決めます。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
⚠️ 早すぎる売りの例
同じ三段上げでも、3段目が高値を更新した瞬間に売った場合を考えます。
上位足には抵抗帯がない。
3段目の更新幅は2段目より大きい。
陽線の実体も大きい。
押し安値はまだ守られている。
この状態では、売り判断を支えるのは「三回上がった」という回数だけです。
その後さらに上昇すれば、損切り位置も曖昧になります。
早い売りを避けるには、少なくとも高値更新の失敗と押し安値の下抜けを待ちます。
📋 三段上げの売り判断チェック
売り候補へ進む前に確認します。
- 三段を数える基準時間足を固定したか
- 三段目が2段目の高値を更新しているか
- 三段目が上位足の抵抗帯へ近づいているか
- 上位足の上昇余地が大きく残っていないか
- 2段目と3段目の更新幅を比較したか
- 三段目にかかる時間が長くなっているか
- 上ヒゲや終値の押し戻しが出ているか
- 三段目の高値更新が止まったか
- 売り判断に使う押し安値を先に決めたか
- 押し安値を明確に下抜いたか
- 下抜け後の戻りで高値を切り下げたか
- 損切り位置を根拠の外側へ置けるか
- 第1目標まで十分な距離があるか
- 三段目の回数だけで売ろうとしていないか
- 条件不足なら見送れるか
すべての条件を機械的に増やす必要はありません。
位置、失速、構造転換、管理の四つが説明できるかを確認します。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
✅ まとめ
今回は、三段上げの売り判断をどこで固めるかを整理しました。
ポイントは次の通りです。
- 🚫 三段目の高値更新だけでは売らない
- 🧱 三段目が上位足のどこにあるかを見る
- 📏 2段目と3段目の更新幅を比較する
- ⏳ 値幅だけでなく推進にかかった時間を見る
- 🕯️ 上ヒゲや終値から上値拒否を確認する
- ⚡ 高値更新の失敗を確認する
- 📉 直近の押し安値の下抜けを待つ
- 🔍 どの押し安値を使うか先に決める
- ↩️ 戻りで高値を切り下げたか確認する
- 📍 切り替わり後の位置から売り候補を選ぶ
- 🧯 損切りを根拠の外側へ置く
- 🎯 第1目標までの距離を比較する
- 🚫 買い側の構造が残るなら見送る
三段上げは、売りの合図ではありません。
上位足の抵抗帯へ到達する。
3段目の更新が弱くなる。
高値更新が止まる。
押し安値を下抜く。
戻りで高値を切り下げる。
この順番で買い側の構造が崩れたことを確認してから、売り候補として管理条件を組み立てます。
この連載は、売買結果を保証するものではなく、チャート判断を整理するための教材です。実際の取引では、自分の損失上限とルールを優先してください。
🔜 次回予告
次回は、三段下げの買い判断をどこで固めるかをテーマにします。
👉 次回の記事はこちら:第36回:三段下げの買い判断をどこで固めるか
三段目の安値更新だけでは買わず、上位足の支持帯、更新幅の縮小、戻り高値の上抜け、押しでの安値切り上げをどう組み合わせるか。
三段下げを見つけた後、買い候補へ進むための判断順を整理します。

