三段上げの数え方|推進波のカウントがズレる原因と対策(第34回)
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🔢 第34回 三回の推進を数える時のズレを減らす方法
前回は、三段上げ・三段下げが示す相場の状態を整理しました。
👉 前回の記事はこちら:第33回:三段上げ・三段下げが示す相場の状態
三段はローソク足三本ではなく、押しや戻りを挟んだ三回の推進として数える。
各段の値幅、更新幅、時間を比較し、三段目の位置と反応を観察するという話でした。
今回は、その三回の推進を実際のチャートで数えるためのルールを整理します。
テーマは、三回の推進を数える時のズレを減らす方法です。
三段上げ・三段下げは、数える人によって段数が変わりやすい型です。
「ここが1段目に見える」
「この小さな押しも区切りに入れたい」
「5分足なら三段だが、1時間足では一段に見える」
こうしたズレがあると、同じチャートを見ても判断が安定しません。
📌 結論から言うと、数え方のズレを減らすには、
基準時間足、起点、段を分ける調整、更新の確定
を先に決めます。
数を三つに合わせるのではなく、同じルールで波を切った結果として三段になっているかを確認します。
🧭 この回の読みどころ
同じ推進内の小さな休止を数えず、基準時間足で明確な押しや戻りを挟んだ波だけを段として扱います。
🧭 数える前に4つのルールを固定する
チャートへ番号を付ける前に、次の4つを固定します。
- どの時間足で三段を数えるか
- どこを1段目の起点にするか
- どの押しや戻りを段の区切りにするか
- どこまで進めば次の段が確定するか
この4つが曖昧なままだと、値動きに合わせて番号を付け替えることになります。
上昇が続けば起点を手前へ動かす。
小さな押しを見つけて段数を増やす。
反転しそうなら三段目だったことにする。
これでは、相場を読んでいるのではなく、結果に合わせて形を作っている状態です。
まずルールを決め、その後でチャートへ番号を付けます。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
⏱️ 手順1 数える基準時間足を一つ決める
最初に、三段を数える時間足を固定します。
たとえば、
- 1時間足で相場の位置を確認する
- 15分足で三段を数える
- 5分足で反応を確認する
という役割分担を決めます。
三段の番号を付けるのは15分足だけです。
5分足に細かい三段が見えても、15分足の段数へ混ぜません。
反対に、1時間足で一つの大きな推進に見えるからといって、15分足の三段を否定する必要もありません。
時間足ごとに波の大きさが違うため、それぞれ別の構造として扱います。
「どの時間足の三段か」を明記すると、数え方の食い違いを減らせます。
📍 手順2 1段目の起点を決める
次に、1段目がどこから始まったかを決めます。
起点候補は、単に目立つ安値や高値ではありません。
三段上げなら、上方向への推進が始まり、直前の小さな高値を抜く前の安値を見ます。
三段下げなら、下方向への推進が始まり、直前の小さな安値を抜く前の高値を見ます。
起点を選ぶ時は、
- 直前までの流れが一度止まっている
- 反対方向への推進が始まっている
- 高値や安値の更新方向が変わっている
- その後の1段目を一つの波として説明できる
ことを確認します。
チャートの左端から都合のよい高値安値を探すのではなく、新しい推進が始まった場所を使います。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
🚦 1段目は更新が確認できてから数える
起点から価格が少し動いただけでは、まだ1段目とは決めません。
三段上げなら、起点から上昇し、直前の高値を上抜いたことを確認します。
三段下げなら、起点から下落し、直前の安値を下抜いたことを確認します。
更新がなければ、
- レンジ内の往復
- 一時的な戻し
- 直前の流れに対する小さな調整
かもしれません。
1段目を早く決めると、その後の小さな波を2段目、3段目として数えたくなります。
新しい方向への更新が確認されてから、最初の推進として扱います。
↩️ 手順3 段を分ける押し・戻りを決める
段と段の間には、流れを一度緩める調整が必要です。
三段上げなら押し。
三段下げなら戻りです。
ただし、小さな陰線や陽線が一本出ただけで区切りにしません。
段を分ける調整として見やすいのは、
- 推進とは反対方向へ複数本動いた
- 直近の小さな高値や安値を反対方向へ抜いた
- 推進の角度や速度が明確に変わった
- 下位足で調整波として分けられる
- 調整後に再び同じ方向へ進み始めた
という形です。
一度流れが緩み、次の推進の起点を作ったと説明できる調整を使います。
基準時間足を先に決め、明確な調整で波を区切り、前の高値や安値を更新してから次の段を確定します。
📏 調整の大きさを毎回同じ基準で見る
押しや戻りの大きさを完全に同じにする必要はありません。
ただし、ある時は一本の小さな足を区切りにし、別の時は大きな調整だけを区切りにすると、数え方が変わります。
自分の基準時間足で、
- ローソク足一、二本の小休止は区切りにしない
- 直近の小さな節目を反対方向へ抜いた調整を使う
- 見た目だけで迷う時は下位足で波を確認する
- 下位足を見ても独立した調整でなければ同じ推進に含める
といった基準を決めます。
重要なのは、厳しい基準か緩い基準かではありません。
同じ基準を繰り返し使えることです。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
✅ 手順4 前の高値・安値を更新して次の段が確定する
調整後に同じ方向へ動き始めても、すぐに次の段として確定しません。
三段上げなら、2段目は1段目の高値を上抜いて確定します。
3段目は2段目の高値を上抜いて確定します。
三段下げなら、
2段目は1段目の安値を下抜いて確定する。
3段目は2段目の安値を下抜いて確定する。
という順番です。
前の高値や安値へ届かずに反転した場合は、次の段ではなく、調整の継続やレンジとして扱う余地があります。
番号は予想で先に付けず、更新が確認できた後に確定します。
🕯️ ヒゲ更新と実体更新を区別する
高値や安値の更新がヒゲだけの場合、段の確定をどう扱うか迷います。
ここも事前にルールを決めます。
考え方の例は、
- ヒゲでも価格更新として段を確定する
- ローソク足の終値が外側で確定した時だけ段を確定する
- ヒゲ更新は仮確定、終値更新で本確定とする
です。
どれを選ぶかより、途中で基準を変えないことが大切です。
慎重に数えるなら、ヒゲ更新を仮の状態として扱い、足の確定や次の値動きを待つ方法があります。
ヒゲで少し抜けてすぐ戻った場合は、推進の強さよりも失速を示している可能性もあります。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
🧱 深すぎる押し・戻りは構造を見直す
段の間の調整が深すぎる場合、同じ三段構造として数え続けてよいか見直します。
三段上げで、押しが1段目の起点を明確に下抜いた。
三段下げで、戻りが1段目の起点を明確に上抜いた。
この場合、最初に見ていた推進構造は崩れている可能性があります。
また、
- 2段目の起点を大きく壊した
- 調整が推進より長い時間続いた
- 高値安値の更新方向が反対へ切り替わった
- 大きなレンジへ移行した
場合も、段数をそのまま継続しません。
「次は3段目になるはず」と考えず、一度番号を外して新しい構造として見直します。
🔍 小さな波を数えすぎない
三段を探していると、細かい上下動がすべて段に見えることがあります。
特に強い推進の途中では、
小さな横ばい。
一本だけの反対色の足。
短いヒゲの連続。
が何度も現れます。
これらをすべて区切りにすると、同じ推進の中で四段、五段と増えていきます。
小さな波を数えすぎないためには、
- 基準時間足で明確な調整か
- 推進の角度が一度変わったか
- 次の推進の起点を作ったか
- 前の高値安値更新まで独立した波として追えるか
を確認します。
迷う小ささなら、同じ推進に含めるほうが段数は安定します。
🪜 大きな波の中の小さな三段を混ぜない
相場は、大きな波の中に小さな波が入る入れ子構造になっています。
1時間足の上昇1段目の内部に、5分足の三段上げが見えることがあります。
どちらも間違いではありません。
問題は、大きな波の1段目と、小さな波の2段目、3段目を一つの番号へ混ぜることです。
たとえば、
- 1段目だけ1時間足の大きな波
- 2段目と3段目は5分足の小さな波
という数え方では、各段の大きさがそろいません。
番号を付ける波の階層を同じにします。
基準時間足を固定する理由は、この大きさの混在を防ぐためです。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
🔄 完成前と完成後で番号を変えすぎない
リアルタイムでは、まだ完成していない波を見ています。
1段目候補。
2段目候補。
3段目候補。
このように仮の番号を付けることはあります。
ただし、価格が動くたびに起点と番号を入れ替えると、判断履歴が残りません。
仮番号を使う時は、
- 更新前は「候補」と書く
- 更新後に段を確定する
- 構造が崩れたら番号を外す
- 変更した理由を記録する
という扱いにします。
当初の数え方と、確定後の数え方を画像で残すと、どこでズレたかを振り返りやすくなります。
📐 値幅ではなく構造を先にそろえる
1段目、2段目、3段目の値幅が似ていると、きれいな三段に見えます。
しかし、値幅が同じだから段として数えるわけではありません。
先に確認するのは、
推進がある。
調整がある。
前の高値や安値を更新する。
という構造です。
その後に、
- 各段の値幅
- 更新幅の増減
- 推進にかかった時間
- 調整の深さ
を比較します。
値幅をそろえるために起点や区切りを動かすと、形を後付けすることになります。
構造を決めた後で、数値の違いを観察します。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
🟢 三段上げを数える例
15分足で三段上げを数える例です。
まず、下落後に直近高値を上抜く上昇が出ました。
この上昇が始まった安値を1段目の起点候補にします。
最初の高値を作った後、複数本の下落で押しを作りました。
その後、前の高値を上抜いたため2段目が確定します。
二つ目の高値から再び押しが入り、直近の小さな安値を下抜いて調整波を作りました。
そこから上昇し、2段目の高値を上抜いた時点で3段目が確定します。
この例では、
- 15分足だけで番号を付ける
- 明確な押しを二つ確認する
- 前の高値更新後に次の段を確定する
というルールを使っています。
5分足に細かい上昇が何回あっても、15分足の段数には加えません。
🔴 三段下げを数える例
同じく15分足で三段下げを数えます。
上昇後に直近安値を下抜く下落が出ました。
この下落が始まった高値を1段目の起点候補にします。
最初の安値を作った後、複数本の上昇で戻りを作りました。
その後、前の安値を下抜いたため2段目が確定します。
二つ目の安値から戻りが入り、下位足でも独立した調整として確認できました。
そこから下落し、2段目の安値を下抜いた時点で3段目が確定します。
途中の小さな陽線一本は、独立した戻りとして数えません。
基準時間足で明確な調整と更新がある波だけを段として使います。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
🚫 数え方がずれやすい代表例
次の形は、段数がずれやすいため注意します。
- 🚫 時間足を途中で変えて番号を付ける
- 🚫 小さな横ばいをすべて段の区切りにする
- 🚫 前の高値や安値を更新する前に次の段を確定する
- 🚫 反転しそうな場所から逆算して1段目を決める
- 🚫 大きな波と小さな波を同じ番号へ混ぜる
- 🚫 深い調整で構造が崩れても番号を残す
- 🚫 値幅を同じにするため起点を動かす
- 🚫 結果を見た後だけ番号を付け直す
三段に見えるかどうかより、同じルールで再び数えられるかを重視します。
📋 三回の推進を数えるチェックリスト
番号を確定する前に確認します。
- 三段を数える基準時間足を決めたか
- 上位足、基準時間足、下位足の役割を分けたか
- 1段目の起点で流れが切り替わっているか
- 1段目が直前の高値や安値を更新したか
- 段の間に明確な押しや戻りがあるか
- 小さな横ばいを区切りにしていないか
- 2段目が1段目の高値や安値を更新したか
- 3段目が2段目の高値や安値を更新したか
- ヒゲ更新と終値更新のルールを決めたか
- 大きな波と小さな波を混ぜていないか
- 深い調整で構造が崩れていないか
- 値幅を合わせるために起点を動かしていないか
- 更新前の番号を候補として扱っているか
- 番号を変更した理由を説明できるか
- 同じルールで後からもう一度数えられるか
すべてのチャートを三段へ分類する必要はありません。
ルールどおりに数えられない形は、三段候補から外します。
この節で確認する論点を、本文の流れに沿って3つに分けて整理します。
✅ まとめ
今回は、三回の推進を数える時のズレを減らす方法を整理しました。
ポイントは次の通りです。
- ⏱️ 三段を数える基準時間足を一つ決める
- 📍 新しい推進が始まった場所を1段目の起点にする
- 🚦 直前の高値や安値の更新後に1段目を確認する
- ↩️ 明確な押しや戻りだけを段の区切りにする
- ✅ 前の高値や安値を更新して次の段を確定する
- 🕯️ ヒゲ更新と終値更新の扱いを先に決める
- 🧱 深い調整で構造が崩れたら番号を外す
- 🔍 小さな波を数えすぎない
- 🪜 大きな波と小さな波を混ぜない
- 📐 値幅ではなく構造を先に決める
- 📝 仮番号と確定番号を分けて記録する
数え方を安定させるために必要なのは、三つの波をきれいに見つけることではありません。
時間足を固定する。
起点を固定する。
段を分ける調整を固定する。
更新後に番号を確定する。
この順番を守ることで、反転しそうな場所から逆算して三段を作る判断を減らせます。
この連載は、売買結果を保証するものではなく、チャート判断を整理するための教材です。実際の取引では、自分の損失上限とルールを優先してください。
🔜 次回予告
次回は、三段上げの売り判断をどこで固めるかをテーマにします。
👉 次回の記事はこちら:第35回:三段上げの売り判断をどこで固めるか
三段目の高値更新だけでは売らず、上位足の位置、更新幅の縮小、押し安値の下抜け、戻りでの高値切り下げをどう組み合わせるか。
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