1コンテナで何PVさばけるか|ロリポップ!マネージドクラウドの公式事例から逆算する
「アクセスが急増しても自動でサーバーが増える」と言われても、1台のコンテナで何PVさばけるのかが分からないと、自分のサイトに必要な台数は見当がつきません。LOLIPOP!マネージドクラウドの公式の料金体系のページ(確認日:2026年10月21日)には、テレビ放映で急増した2つのサイトの実際のアクセスと、そのときの最大のコンテナ起動台数が載っています。この記事では、その数字から1コンテナ当たりの処理量を逆算しました。
公式が載せている2つの事例
| 項目 | WordPressサイト | 静的サイト |
|---|---|---|
| TV出演時の1時間のPV | 60,000PV | 247,000PV |
| TV出演時の1時間のUU | 20,000UU | 35,000UU |
| 最大のコンテナ起動台数 | 50台 | 27台 |
| 平均のコンテナ起動台数(1日) | 1台 | 1台 |
| TV出演月の月間PV | 140,000PV | 615,000PV |
逆算の結果
1時間のPVを、最大の起動台数で割りました(Pythonで計算)。
| 事例 | 1コンテナ・1時間当たり | 1コンテナ・1分当たり |
|---|---|---|
| WordPressサイト | 1,200PV | 20PV |
| 静的サイト | 約9,148PV | 約152PV |
静的サイトは、WordPressサイトの約7.6倍のPVを1コンテナでさばいていた計算です。WordPressは、アクセスのたびにPHPとデータベースが動くため、同じ台数では処理できるPVが少なくなります。静的なHTMLはそのまま返すだけなので、台数当たりの処理量が大きくなります(キャッシュの使い方でも差が出ます。この記事では確認していません)。
この計算の読み方と限界
- 公式の表記は「最大コンテナ起動数」:同時に動いた台数と読んで割っています。また、静的サイトの事例は、公式の料金ページでは「静的サイト」ですが、トップの事例一覧のタグは「PHP」で、表記が揺れています
- 最大台数で割っているので、控えめな値:最大の台数は急増のピークの瞬間のもので、1時間の平均の台数はそれより少ないはずです。平均台数が少なければ、1台当たりの処理量はもっと多かったことになります
- PVの偏り:1時間の中でも、放送の直後に集中する形が普通です。1時間が均等と仮定した値です
- サイトごとの差:ページの重さ、プラグインの数、キャッシュの有無で変わります。2つの事例は、あくまで公式が選んだ例です
- アドオン:どちらの事例もコンテンツキャッシュ(月1,500円)を使っています。キャッシュが処理量に効いている可能性があり、この計算にはその分が含まれます
自分のサイトに当てはめる
見込みのピークのPVが決まれば、必要な台数=ピークの1時間のPV ÷ 1台当たりの処理量で目安を出せます。たとえばWordPressで、ピークの1時間に6万PVを見込むなら、1,200PV/台で50台。1万PVなら約9台です。台数は料金に直接ではなく、起動回数を通して従量課金に効きます(起動回数ごとの月額は起動回数ごとの料金の計算にあります)。
cases = {"WordPress": (60000, 50), "static": (247000, 27)} # 1時間のPV, 最大起動台数
for name, (pv, containers) in cases.items():
print(name, round(pv / containers), "PV/コンテナ/時") # 1200 と 9148
needed = lambda peak_pv_per_hour, per_container: -(-peak_pv_per_hour // per_container) # 切り上げ
print(needed(10000, 1200)) # 9
実行すると、WordPressは1200、静的は9148、最後が9と出ます(Python 3.13で確認)。
ピークのPVごとの必要台数(逆算した値で計算)
| ピークの1時間のPV | WordPress(1,200PV/台) | 静的サイト(約9,148PV/台) |
|---|---|---|
| 10,000PV | 9台 | 2台 |
| 30,000PV | 25台 | 4台 |
| 60,000PV | 50台 | 7台 |
| 100,000PV | 84台 | 11台 |
表の台数は、公式の事例の値を使った目安です。事例のWordPressは最大50台で6万PVをさばきました。自分のサイトがより重い(プラグインが多い)なら、必要な台数は増えます。最初は控えめな数字ではなく、余裕を見た数字で見積もるのが望ましい方法です。
この記事で確かめていないこと
- 筆者のサイトでの実際の処理量(契約していません)
- 公式が事例で示した数字の算出方法(平均台数、PVの計測方法など)
- キャッシュあり・なしでの処理量の違い
マネージドクラウドの料金の仕組みはLOLIPOP!マネージドクラウドの料金にまとめています。
まとめ
- 公式の事例から逆算すると、1コンテナ・1時間当たり、WordPressは約1,200PV、静的サイトは約9,148PV(最大台数で割った控えめな値)
- 静的サイトは、WordPressの約7.6倍。PHPやデータベースを動かすかどうかで差が出る
- 必要台数の目安は「ピークの1時間のPV ÷ 1台当たりの処理量」。ただし、サイトの作りとキャッシュで大きく変わる
本記事は公式の事例の数字を使った逆算であり、実際のサイトの処理量を保証するものではありません。


