チキン利食いの対策|利益が出ている時だけ時間を延ばす
チキン利食いの対策としてよく挙がるのは、「利確の指値を置いてチャートを見ない」「リスクリワードを決める」の2つです。どちらも有効ですが、別の角度からの対策もあります。
含み益の時だけ保有時間を延ばし、含み損の時は延ばさない。時間の使い方を損益で分けることで、「損は小さく・利益は少し長く」を、その場の判断なしで作る方法です。
チキン利食いが起きる理由
利益が出た瞬間に「消えるかもしれない」という怖さが出て、決めていた利確の手前で閉じてしまう。これがチキン利食いです。
そして多くの場合、損失の方は逆に長く持ってしまいます。利益は早く、損失は遅く。この組み合わせが続くと、勝率が高くても合計が残りません。
よくある対策と、その限界
| 対策 | 効くこと | 限界 |
|---|---|---|
| 利確の指値を置いて見ない | 途中で閉じる操作ができなくなる | スキャルピングでは見ないこと自体が難しい |
| リスクリワードを決める | 目標がはっきりする | 決めた数字を守れるかは別の問題 |
| ロットを下げる | 怖さが減る | 利益も同じだけ減る |
どれも「自分が判断する場面」を残したままです。怖さが判断を曲げている以上、判断の場面を減らす方が効きます。
時間を損益で分けるという考え方
スキャルピングで「60秒たったら決済」というルールを使っている場合、次のように分けられます。
| 60秒たった時点で | 動き |
|---|---|
| 含み益 | さらに最大30秒延ばす |
| 含み損 | その場で決済する |
含み益の時だけ伸ばす余地を与え、含み損の時は即座に切る。「利益は少し長く、損失は短く」が時間の設定だけで決まります。途中で自分が判断する場面はありません。
延ばしている間に損に転じたら
延ばしている30秒の間に含み損に変わることもあります。この場合はその時点で決済するようにしておけば、延長が損失を広げることはありません。延長は「利益が出ている間だけ」続きます。
MT5で設定する場合
当サイトが開発・販売している TimerClose_EA(¥1,500)では、上の組み合わせを次の設定で作れます。
| 設定項目 | 初期値 | この使い方での値 |
|---|---|---|
| 基本の強制決済秒数 | 60 | 60 |
| 利益時の決済遅延を使用する | OFF | ON |
| 利益時の遅延秒数 | 30 | 30 |
| 損失時の決済遅延を使用する | ON | OFF |
🔴 初期設定は逆(損失時に待つ・利益時は待たない)になっています。チキン利食い対策として使う場合は、2か所を切り替えてください。
この設定では、60秒の時点で含み益なら最大30秒延ばし、その間に損益が0を下回ればその時点で決済します。含み損なら60秒で決済します。損益はスワップと手数料を含めて判定されるので、手数料のかかる口座では、表示上わずかにプラスでも「損失」として扱われることがあります。
できないこと
- 利確の価格を決める機能ではありません。決めた価格で利確したい場合は決済指値を併用します(決済逆指値・決済指値の設定方法)
- 時刻指定(「22時に決済」など)はできません。基準はエントリーからの経過時間です
- 判定は1秒ごとで、値動きが止まっている間は判定が次の値動きまで遅れます
損切りが遅れる側の悩みについてはスキャルピングで損切りが遅れる理由で扱っています。
数字は自分で確かめる
「60秒・延長30秒」は例です。自分の手法でどれが合うかは、記録を取って比べるしかありません。延長ありとなしで同じ期間だけ運用し、1回あたりの平均損益を比べてから決めてください。取引履歴の書き出し方はMT5の取引履歴を書き出す方法にまとめています。
まとめ
- チキン利食いは、利益だけ早く・損失は遅くという偏りとセットで起きる
- よくある対策は、判断する場面を残したままの方法が多い
- 含み益の時だけ時間を延ばし、含み損の時は即決済にすると、判断なしで損小利大の形になる
- 延長中に損に転じたらその時点で決済する
- 🔴 TimerClose_EA の初期設定は逆。この使い方では2か所を切り替える
本記事は売買手法の考え方とツールの仕様を説明したものであり、特定の売買や利益を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。FXは元本を上回る損失が生じる可能性があります。


