MT5の決済逆指値・決済指値の設定方法|pipsからの換算

MT5では、損切りと利確の指定は「決済逆指値(S/L)」「決済指値(T/P)」という名前になっています。一般に使われる「ストップロス」「テイクプロフィット」では画面を探しても見つかりません。

入力は価格で行います。pipsで考えている場合は価格に換算する必要があり、ここで桁を間違えると意図の10倍・10分の1の幅になります。

この記事では、新規注文時と保有中それぞれの設定方法、pipsとポイントの換算、ワンクリック取引での注意点を扱います。

(確認環境:MetaTrader 5 / Windows 11)

MT5での名前を先に押さえる

一般的な呼び方 MT5の表記
ストップロス(損切り) 決済逆指値(S/L)
テイクプロフィット(利確) 決済指値(T/P)

ツールボックスの「取引」タブにも、この名前で列が並びます。用語が違うだけで、機能は同じです。

新規注文のときに設定する

  1. 気配値表示で銘柄をダブルクリックし、「新規注文」を開く
  2. 数量を入れる
  3. 「決済逆指値」「決済指値」に価格を入力する
  4. 注文種別を確認して発注する

0のままにすると設定されずに約定します。入れ忘れても注文は通るため、発注後に取引タブで値が入っているかを確認する習慣をつけた方が安全です。

保有してから設定・変更する

  1. ツールボックスの「取引」タブで、対象のポジションを右クリックする
  2. 「ポジションの変更」を選ぶ
  3. 決済逆指値・決済指値に価格を入れて確定する

チャート上のポジション線をドラッグして動かす方法もあります。価格を計算せずに位置で決めたい場合はこちらが早いです。ただし細かい調整には向きません。

pipsで考えたい場合の換算

MT5の入力欄は価格なので、pipsで決めている場合は自分で換算します。ここで混同しやすいのがpipsとポイントの違いです。

銘柄の表示桁 1pipsは何ポイントか 例
小数点以下3桁(円絡み) 10ポイント 150.123 → 1pips = 0.010
小数点以下5桁(ドルストレート) 10ポイント 1.23456 → 1pips = 0.00010
小数点以下2桁 1ポイント 150.12 → 1pips = 0.01
小数点以下4桁 1ポイント 1.2345 → 1pips = 0.0001

1ポイントは表示されている最小の桁1つ分です。3桁・5桁表示の業者では1pipsが10ポイントになるため、ポイント数で考えていると幅が10分の1になります。

自分の銘柄が何桁かは、気配値表示で銘柄を右クリック →「銘柄仕様」で確認できます。銘柄ごとに違うので、扱う銘柄が変わったら見直してください。

幅をいくつにするか

固定のpips幅で置くと、値動きが小さい日は余裕がありすぎ、大きい日はすぐ刈られます。その時の値動きの大きさに合わせるならATRを基準にする方法があります。考え方はMT5のATRの使い方にまとめました。

ワンクリック取引では同時に置けない

チャート左上のワンクリック取引パネルは、数量と売買方向だけを指定して即座に発注する機能です。決済逆指値と決済指値を同時に指定する欄はありません。

そのため、ワンクリックで入った直後は損切りが入っていない状態になります。約定後すぐに「ポジションの変更」で設定するか、幅が決まっているなら新規注文ダイアログを使う方が確実です。

一部のロットだけに別の値は設定できない

決済逆指値・決済指値はポジション全体に対する設定です。保有している数量のうち半分だけに別の利確を置く、という指定はできません。

「半分だけ自動で利確して残りを伸ばす」をやりたい場合は、エントリーの時点でポジションを分ける必要があります。この点は実機で確認した結論としてMT5の分割決済(部分利確)のやり方に書いています。

設定できない時に見る箇所

  1. 現在値に近すぎないか — 業者ごとに最低距離(ストップレベル)がある
  2. 売買方向と逆になっていないか — 買いなら決済逆指値は現在値より下
  3. 桁が合っているか — 3桁・5桁の銘柄で桁を1つ落としていないか

1は注文が拒否される形で分かります。この最低距離は「ストップレベル」と呼ばれ、銘柄仕様で確認できます。銘柄と時間帯によって変わることがあるため、指標発表の前後で通らなくなる場合があります。

まとめ

  1. MT5の表記は「決済逆指値(S/L)」「決済指値(T/P)」
  2. 入力は価格。pipsからは自分で換算する
  3. 3桁・5桁表示なら1pips=10ポイント。桁は「銘柄仕様」で確認
  4. ワンクリック取引では同時に置けない。約定後に設定する
  5. 一部のロットだけに別の値は設定できない。分けるならエントリー時

決済逆指値と決済指値を両方置くと、実質的にOCOと同じ動きになります。できること・できないことはMT5にOCO注文はあるかに整理しました。線そのものが見えない場合はMT5で現在値のラインが消えた時の対処を参照してください。

コードから設定していて弾かれる場合は、距離の制限が2種類あることが原因のことがあります。MQL5でinvalid stopsが出る理由で扱っています。

決済逆指値・決済指値を入れて「無効な S/L または T/Pです」と出た場合の見方はMT5で注文できない時の確認にあります。

保有中の損益を金額ではなく値幅(ポイント)で見る方法と、ポイントをpipsに直す計算はMT5で損益をポイント表示にするで説明しています。

本記事は操作手順と仕様を説明したものであり、特定の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。FXは元本割れの可能性があります。