.jpドメインの登録者名の公開|JPRS WHOISの項目と非表示設定の条件
.comや.netのドメインでは、登録事業者の「Whois情報公開代行」を使うと、登録者の名前や住所の代わりに事業者の情報が表示されます。一方、.jpのドメインは、登録者の情報をWhoisで公開するのが原則とされています。個人で.jpを取る前に、何が公開されるのかを知っておく必要があります。この記事では、JPRSの説明と、JPRS WHOISへの実際の問い合わせで、公開される項目と、登録者名を非表示にする設定の条件を整理します。
(確認:JPRS「JPドメイン名登録情報の公開」「Whois登録者情報非表示設定」のページ。確認日:2026年10月22日。問い合わせは、JPRS自身のドメイン jprs.jp に対して、同じ日にPython 3で行いました)
JPRSの説明
- JPドメイン名の登録情報は、Whoisで公開することを原則としている
- 公開している理由として、申請・届け出のため、ネットワークの運用や登録のトラブルを当事者で解決するため、登録が規則どおりに行われていることを示すため、を挙げている
- 非公開の情報も、書面による開示請求の手続きで開示されることがある(手数料は1件500円の定額小為替などと書かれている)
コード:JPRS WHOISで公開されている項目を数える
whois.jprs.jp の43番ポートにドメイン名を送り、返ってきた項目を並べるPythonです。連絡先などの値は、記事に載せないよう「値あり/空」だけを出しています。
# JPRS WHOIS(whois.jprs.jp の43番ポート)に問い合わせ、.jpドメインで公開されている項目の名前を数える(読み取りのみ)
# 使い方: python jprs_whois_fields.py ドメイン名
import socket
import sys
import re
HOST, PORT = 'whois.jprs.jp', 43
TIMEOUT = 15 # 秒
def query(domain):
with socket.create_connection((HOST, PORT), timeout=TIMEOUT) as s:
s.sendall((domain + '\r\n').encode('ascii'))
chunks = []
while True:
b = s.recv(4096)
if not b:
break
chunks.append(b)
raw = b''.join(chunks)
# 日本語の応答は ISO-2022-JP で返る
for enc in ('iso-2022-jp', 'utf-8'):
try:
return raw.decode(enc)
except UnicodeDecodeError:
continue
return raw.decode('ascii', 'replace')
domain = sys.argv[1] if len(sys.argv) > 1 else 'jprs.jp'
try:
text = query(domain)
except OSError as e:
sys.exit(f'問い合わせに失敗: {e}')
# 「[登録者名] ○○」のような行から、項目名と値を取り出す
rows = re.findall(r'^\[(\S.*?)\][ \t]*(.*)$', text, re.M) # 先頭の空白で始まる案内の行は除く
# 値をそのまま出す項目(それ以外は、値が入っているかだけを出す)
SHOW = ('ドメイン名', 'Domain Name', '登録者名', 'Registrant', '登録年月日', '有効期限', '状態', 'ロック状態')
print(f'問い合わせ: {domain} 項目の数: {len(rows)}')
for name, value in rows:
if name in SHOW or name.startswith('ドメイン'):
print(f'[{name}] {value}')
else:
print(f'[{name}] ' + ('(値あり)' if value.strip() else '(空)'))
実行の結果(jprs.jp)
問い合わせ: jprs.jp 項目の数: 23
[Domain Name] JPRS.JP
[登録者名] 株式会社日本レジストリサービス
[Registrant] Japan Registry Services Co.,Ltd.
[Name Server] (値あり)
[Name Server] (値あり)
[Name Server] (値あり)
[Name Server] (値あり)
[Signing Key] (値あり)
[登録年月日] 2001/02/02
[有効期限] 2027/02/28
[状態] Active
[ロック状態] DomainTransferLocked
[ロック状態] AgentChangeLocked
[最終更新] (値あり)
[名前] (値あり)
[Name] (値あり)
[Email] (値あり)
[Web Page] (空)
[郵便番号] (値あり)
[住所] (値あり)
[Postal Address] (値あり)
[電話番号] (値あり)
[FAX番号] (値あり)
- 登録者名(日本語・英語)、登録年月日、有効期限、状態、ロックの状態が、誰でも見られる形で返る
- 公開連絡窓口として、名前・メール・郵便番号・住所・電話番号・FAX番号の項目があり、値が入っていた
- 個人で登録すると、ここに自分の名前が出る、ということになる
登録者名の非表示設定(JPRSの説明)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 汎用JPドメイン名・都道府県型JPドメイン名(2014年8月18日から) |
| 非表示になるもの | Whoisの[登録者名]と[Registrant](別の表示に置き換え)。登録者名での検索の対象からも外れる |
| 申し込み | ドメインの管理指定事業者を通じて行う。取り扱っていない事業者もある |
| 反映 | 最長1日でWhoisに反映 |
| 解除される場合 | 解除の申請、ドメインの移転、管理指定事業者の変更(変更先で改めて申請が要る)、利用条件の違反 |
| 注意 | 登録者情報には登録者自身の正確な情報を入れ、公開連絡窓口には連絡のつく情報を入れる。不正確だとドメインが削除される場合がある |
JPRSは、非表示にすると、サイトの信頼性が得にくくなる、SSL証明書の取得に時間がかかる(または取得できない)可能性がある、とも書いています。また、非表示にしても、開示請求や法令による要請などの場合は、登録者名を含む情報が開示されます。非表示になるのは登録者名で、公開連絡窓口の項目は残るため、そこに何を載せるかを、事業者の案内で確かめます。
個人で取るなら(筆者の考え)
- 名前を出したくないなら、.comや.netで「Whois情報公開代行」が使える事業者を選ぶ方法がある。親記事のXServerドメインは、Whois情報公開代行を標準で提供すると書いている
- .jpを使いたいなら、取る前に、その事業者が非表示設定を取り扱っているか、公開連絡窓口に何が表示されるかを確かめる
- 非表示設定は、事業者を変えると解除される。移管の予定があるなら、移管先でも申請が要る
この記事で確かめていないこと
- 各登録事業者が、非表示設定を取り扱っているかと、その料金
- 非表示設定の時に、公開連絡窓口に事業者の情報を表示できるか
- 属性型(co.jpなど)の公開の扱い(非表示設定の対象には挙がっていない)
まとめ
- .jpの登録情報は、Whoisで公開するのが原則。JPRS WHOISでは、登録者名・登録年月日・有効期限・公開連絡窓口などが見られる
- 汎用JP・都道府県型は、管理指定事業者を通じて登録者名を非表示にできる。ただし取り扱わない事業者もあり、移転や事業者の変更で解除される
- 名前を出したくないなら、取る前に、事業者の対応と、公開連絡窓口の表示を確かめる
本記事はJPRSの公開資料と、JPRS WHOISへの問い合わせの結果にもとづく整理です。手続きは、ドメインの管理指定事業者の案内で確認してください。ドメインの取り方と更新料の比べ方は独自ドメインの取り方にまとめています。


