Wake-on-LANの設定を確認する方法|Windowsのアダプター設定とBIOS、筆者のPCの実際の値
Wake-on-LAN(WoL)の設定は、マザーボードのBIOSと、Windowsのネットワークアダプターの設定の両方で決まります。Windowsの側は、デバイス マネージャーでアダプターのプロパティを開き、「詳細設定」の「Wake on Magic Packet」が有効かを確認します。PowerShellでも、Get-NetAdapterAdvancedPropertyで一覧できます。
この記事では、筆者のPC(ASRockのZ590 Pro4、Realtekの2.5GbEアダプター)で実際に出た設定を例に、確認の手順をまとめます。実際に電源を切って起動する確認は、この記事では行っていません(未確認)。(確認日:2026年10月19日/Windows 11)
1. Wake-on-LANの仕組み
Microsoft Learnのドライバー向けの資料には、*WakeOnMagicPacketというキーワードが載っています。「デバイスがマジック パケットを受信したときに、デバイスがコンピューターのスリープ解除を有効にするかどうかを示す値」で、マジック パケットは、受信するネットワーク アダプターのイーサネット アドレス(MACアドレス)の16個の連続したコピーを含むパケットと説明されています。値は、0(Disabled)か、1(Enabled)で、既定値は1(Enabled)です。
Microsoft LearnのSurfaceのページには、WoLをサポートするには、AC電源に接続し、有線ネットワークにつながったイーサネットアダプターを使う必要がある、と書かれています。Wi-Fiでは使えない、という意味ではなく、Surfaceの場合の条件ですが、PCでも、有線LANでの利用が基本と考えるのが無難です。
2. Windows側の設定を確認する
デバイス マネージャーで見る
- スタートボタンを右クリックして[デバイス マネージャー]を開く
- [ネットワーク アダプター]から、有線LANのアダプターを右クリックして[プロパティ]を開く
- [詳細設定]タブの一覧で、「Wake on Magic Packet」などの項目を確認する
表示される項目は、アダプターのメーカーやドライバーで違います。「電源の管理」タブがないアダプターもあります。
PowerShellで一覧する
Get-NetAdapter -Physical | Select-Object Name, InterfaceDescription, Status, LinkSpeed
Get-NetAdapterAdvancedProperty -Name * | Where-Object { $_.DisplayName -match 'Wake|Magic|WOL' } | Select-Object Name, DisplayName, DisplayValue
筆者のPCの結果です(実測。管理者権限は不要でした)。
| 項目(DisplayName) | 値 |
|---|---|
| Wake on Magic Packet | Enabled |
| Wake on pattern match | Enabled |
| Shutdown Wake-On-Lan | Enabled |
| WOL & Shutdown Link Speed | 10 Mbps First |
アダプターは「Realtek Gaming 2.5GbE Family Controller」でした。「Shutdown Wake-On-Lan」は、このアダプターのドライバーにある項目で、名前からは、シャットダウン後のWoLに関わる設定と読み取れます(意味は、ドライバーの説明で確認してください)。
電源の管理を見るGet-NetAdapterPowerManagementは、筆者のPCでは「システムに接続されたデバイスが機能していません」というエラーになり、値は取れませんでした。
3. BIOS側の設定を確認する
BIOSに、PCIeデバイスなどからの起動を許可する項目があります。ASRockのZ590 Pro4のマニュアルでは、「Advanced」の「ACPI Configuration」に、PCIE Devices Power Onがあり、「PCIeデバイスによるシステムの起動を許可し、Wake on LANを有効にする」と説明されています。ほかにも、「USB Keyboard/Remote Power On」などがあります。
項目名と場所は、マザーボードごとに違います。自分のマザーボードのモデルは、次のコマンドで確認できます。
Get-CimInstance Win32_BaseBoard | Select-Object Manufacturer, Product
筆者のPCでは、ASRockのZ590 Pro4と表示されました。モデルが分かれば、メーカーのサイトでマニュアルを探し、「Wake on LAN」「PCIE Devices Power On」などの項目を確認します。
4. 高速スタートアップの確認
Windowsの高速スタートアップは、シャットダウンの状態に影響する設定です。WoLに干渉する場合があると言われますが、Microsoftの資料では確認できませんでした。筆者のPCは、次の値で無効(0)でした。
(Get-ItemProperty 'HKLM:\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Session Manager\Power' -Name HiberbootEnabled).HiberbootEnabled
1なら有効、0なら無効です。WoLがうまく動かない時の切り分けの1つとして、この設定を変えて試す方法がありますが、変更の効果は、ご自身の環境で確認してください。
5. マジックパケットを作る(LAN内のPCから送る場合)
マジックパケットの形は、先頭にFFを6バイト、続けて対象のMACアドレス(6バイト)を16回並べた、合計102バイトです(Microsoftの資料は、MACアドレスの16回の繰り返しを説明しています。先頭のFFの6バイトは、一般的な形式です)。PowerShellで、この並びを作ると、次のようになります。
$mac = 'AA-BB-CC-DD-EE-FF' # 起動したいPCのMACアドレス(例)
$macBytes = $mac.Split('-') | ForEach-Object { [byte]('0x' + $_) }
$packet = (,[byte]0xFF * 6) + ($macBytes * 16)
$packet.Length # 102
筆者のPCで、このコードの並びを確認すると、長さは102、先頭の12バイトは「FF FF FF FF FF FF AA BB CC DD EE FF」でした。実際に送るには、このバイト列を、UDPのブロードキャストで送ります。送り先のポートは9番が使われることが多いです(一般的な設定で、Microsoftの資料では確認していません)。この記事では、送信と起動の確認は行っていません。
6. うまく動かない時に見る順番
- PCの電源の状態:スリープか、シャットダウンか。起動できる状態はアダプターとBIOSの対応で変わる
- LANケーブルがつながり、アダプターのランプが点いているか(Surfaceの資料では、有線接続が条件)
- Windowsのアダプターの設定(「Wake on Magic Packet」がEnabledか)
- BIOSの設定(「PCIE Devices Power On」などが有効か)
- ネットワークアダプターのドライバーが新しいか
外出先からPCを再起動する方法の比較は外出先からEA用PCを再起動する方法にまとめています。停電後の自動起動はBIOSのAC電源復帰後の動作の設定を参照してください。
まとめ
- WoLは、BIOSの設定とWindowsのアダプター設定の両方で決まる
- Windowsの側は、「Wake on Magic Packet」などを、デバイス マネージャーかGet-NetAdapterAdvancedPropertyで確認できる(筆者のPCはEnabled)
- マジックパケットは、MACアドレスの16回の繰り返しを含む。形式は、先頭のFF×6+MAC×16の102バイトが一般的
- 筆者は、この記事では、実際の起動確認を行っていない


