VPNのプロトコルの選び方|NordLynx・OpenVPN・NordWhisperの違い
VPNのアプリには、接続の方式(プロトコル)を選ぶ設定があります。NordVPNのWindows版では、「自動(推奨)」のほか、NordLynx・OpenVPN(UDP)・OpenVPN(TCP)・NordWhisperを選べます。普段は自動のままで足りますが、外出先のWi-Fiでつながらない、接続が不安定という時は、プロトコルを変えると改善する場合があります。この記事では、NordVPNのヘルプセンターと、WireGuardの公式サイトの説明をもとに、プロトコルの違いと選び方を整理します。
(確認:NordVPNヘルプセンター「最適なNordVPNプロトコルの選び方」「Windowsの自動(推奨)プロトコルとは」「NordLynxとは」「プロトコルをOpenVPN UDPまたはTCPに切り替える方法」「NordVPNでNordWhisperを使用する方法」、WireGuard公式サイト。確認日:2026年10月21日。筆者はNordVPNで各プロトコルの速度を測っていません)
NordVPNのプロトコル(ヘルプの説明)
| プロトコル | ヘルプの説明 | 向く場面 |
|---|---|---|
| 自動(推奨) | 接続するサーバーで使えるプロトコル(NordLynx、OpenVPN(TCP)、OpenVPN(UDP))を確かめ、使える中で最速のもので接続する | 普段はこれ |
| NordLynx | WireGuardを中心に作ったNordVPNの技術。NordVPNで推奨され、ほとんどのアプリで既定。速度に左右される使い方に勧める | 速さを重視する時 |
| OpenVPN(UDP・TCP) | 実績のあるオープンソースのプロトコルで、TCPとUDPの両方のポートで使える。Double VPNや一部の難読化サーバーなど、OpenVPNでしか使えないサーバーがある | NordLynxでつながらない時、OpenVPNが必要なサーバーを使う時 |
| NordWhisper | オフィスやキャンパスなど、制限が厳しいローカルネットワークのために作られた新しいプロトコル。専用IP、メッシュネットワーク、難読化サーバー、Onion Over VPNサーバーには対応していない | 制限のあるネットワークでつながらない時 |
ヘルプの「NordLynxとは」には、WireGuardのプロトコルはまだ開発中であることに注意し、WireGuard自体には未解決のバグが含まれている可能性がある、という注意も書かれています。
UDPとTCPの違いが効く場面
WireGuardの公式サイトには、WireGuardはIPパケットをUDPで安全にカプセル化する、と書かれています。つまり、WireGuardを使うNordLynxはUDPの通信です。公衆Wi-Fiや会社のネットワークの中には、決まった通信(Webの閲覧など)だけを通し、それ以外を制限しているものがあります。そうしたネットワークで、UDPのVPNがつながらない場合は、次の順で試します。
- 自動(推奨)のまま、別のサーバーに接続し直す
- OpenVPN(TCP)に変える(TCPで接続するため、UDPが通らないネットワークで試す価値がある)
- NordWhisperに変える(ヘルプが、制限されたネットワークでの使用に推奨しているプロトコル)
どれがつながるかはネットワークの制限の仕方によるため、この順番は筆者の考えた試し方で、NordVPNのヘルプに書かれた順番ではありません。
プロトコルの変え方(Windows)
ヘルプでは、NordVPNのアプリを開いて歯車のアイコンを選び、「接続とセキュリティ」を選んで、右側の今のプロトコルをクリックすると選択肢が出る、と案内されています(Windows・macOS。macOSでは「一般」)。
MT5・リモートデスクトップで気にする点
- 遅延:VPNを通すと、取引サーバーやVPSまでの遅延が変わる。プロトコルやサーバーを変えた時は、前後で測って比べる(pingで遅延を測る方法)
- 切断:プロトコルを変えると接続し直しになる。VPSにリモートデスクトップで入っている途中なら、いったん切れる
- キルスイッチ:VPNが切れた時の通信の止まり方は、VPNのキルスイッチとMT5にまとめています
- DNS:プロトコルを変えた後も、DNSの問い合わせがVPNを通っているかを確かめる(VPNのDNSの漏れを確かめる方法)
外出先のWi-FiでVPNが要るかどうかの考え方は、外出先のWi-FiからMT5・VPSに入る時の守り方にまとめています。
この記事で確かめていないこと
- 各プロトコルの実際の速度と遅延(測っていません)
- どのネットワークで、どのプロトコルがつながるか(ネットワークの設定による)
- ヘルプの「WireGuardプロトコルはまだ開発中」という説明が、今のWireGuardの状況と合っているか(WireGuardの公式サイトでは、Linuxのカーネルの中で動くと説明されている)
まとめ
- NordVPNのWindows版は、自動(推奨)・NordLynx・OpenVPN(UDP/TCP)・NordWhisperから選べる。普段は自動、速さならNordLynx(既定)
- NordLynxが使うWireGuardはUDPの通信。UDPが通らないネットワークでは、OpenVPN(TCP)やNordWhisperを試す
- プロトコルを変えたら、遅延とDNSを前後で確かめる
本記事はNordVPNのヘルプセンターとWireGuardの公式サイトの説明にもとづく整理です。特定のプロトコルでの接続を保証するものではありません。


