外出先のWi-FiからMT5・VPSに入る時の守り方|VPNが要る場合と、要らない場合

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外出先の公衆Wi-FiからMT5やVPSに入る時、MT5の取引サーバーとの通信とリモートデスクトップの通信は、それぞれ暗号化されています。ただし、公衆Wi-Fiには盗聴や偽のアクセスポイントのリスクがあり、IPA(情報処理推進機構)の資料はVPN通信を推奨しています。VPNが要るかどうかは、MT5だけでなく、同じWi-Fiで何をするかで決まります。

この記事では、MT5のヘルプ、Microsoft Learn、総務省、IPAの公開資料をもとに、通信ごとの保護の範囲と、VPNを使う場合・使わない場合の判断をまとめます。(確認日:2026年10月19日)

この記事には広告(A8.netの提携リンク)が含まれます。VPNサービスの速度やセキュリティの比較は、この記事では扱っていません(未確認)。

1. 通信ごとに、何が守られているか

通信 公式資料に書かれている保護 公衆Wi-Fiで残る点
MT5と取引サーバーの通信 MT5のヘルプ「セキュリティシステム」に、プラットフォームとサーバー間のデータ交換は圧縮され、128ビットのキーに基づいて暗号化される、と書かれている。サーバー側も認証される MT5以外の通信(ブラウザ・メール・アプリ)は別。取引口座の管理画面のログインなどは、ブラウザのHTTPSに頼る
VPSへのリモートデスクトップ Microsoft Learnのリモート デスクトップ サービスの概要に「TLSはRDPトラフィックを保護する」と書かれている。接続時の認証はNLAと強いパスワードの設定による ID・パスワードの強さと、接続先の確認(偽の接続先でないか)
ブラウザでのログイン(口座管理・メール・ASPなど) 総務省の「公衆Wi-Fi利用者向け 簡易マニュアル」(令和7年2月版)は、URLが「https://」で始まっているか、ブラウザに鍵マークが表示されているかを確認する、としている HTTPSでも、本物に似せた偽のURLの場合がある(総務省)。すべてのサイトがHTTPSとは限らない(IPA)。毎回見分けるのは負担が大きい

つまり、MT5とRDPだけを使うなら、通信そのものは保護されています。残るのは、同じ公衆Wi-Fiでほかの通信もすることと、偽のアクセスポイントに接続してしまうことのリスクです。

2. 公衆Wi-Fiのリスク(公的資料より)

  • 総務省:無線LANはケーブルの代わりに無線を使う性質上、通信内容が傍受(盗聴)される危険性がある。ログイン情報やクレジットカード番号などを送る場合は、通信が暗号化されていることを確認する。公共の場ではファイル共有機能を解除する
  • IPA:暗号化されていない場合や、不特定多数と同じ暗号化キーを共有する場合は、アクセスポイントとの通信内容が盗聴されるリスクは避けられない。VPN通信は、悪意のあるアクセスポイントに接続してしまった場合の盗聴にも有効
  • 総務省(2020年7月の注意喚起)は、やむを得ず個人情報を入力する場合は、「正しいURLでHTTPS通信をしているか確認する」か「VPNを利用する」などの対策を勧めている
  • 総務省(公衆Wi-Fi利用者向け 簡易マニュアル・令和7年2月版):悪意をもって設置された偽の公衆Wi-Fiに接続してしまう被害が紹介されている。いつも使っているSSID(ネットワーク名)に似せた偽の公衆Wi-Fiの存在が報告されているため、接続先の名前(SSID)を確認する。入力画面ではURL全体を確認する。公共の場では共有フォルダーの無効化などを行う
  • 総務省(2020年7月の注意喚起):災害時に無料で開放される「00000JAPAN」は、認証なしに接続できる反面、通信の暗号化などのセキュリティ対策が講じられていない。情報入手などの利用にとどめる

IPAの資料は、2015年度の調査に触れている古めの資料です(作成年は未確認)。リスクの整理として読み、現在のWi-Fiの規格や設定は、総務省の最新の案内で確認してください。公衆Wi-Fiのリスクと対策を整理したものは公衆Wi-Fiのリスクと確認項目を公的資料で整理にあります。

3. VPNが役に立つ場面・要らない場面

IPAの資料は、VPN通信を使うと、VPNを経由して接続したサイトの情報(URLなど)や入力内容が暗号化の対象になり、アクセスポイントの暗号化方式や、接続先サイトのSSL対応の有無を意識しなくても盗聴の対策ができる、と説明しています。一方で、VPNの利用にはVPNサービスの契約が必要で、作業と費用のコストがかかる点にも触れています。

場面 考え方
公衆Wi-FiでMT5とRDPだけを使う 通信そのものは暗号化されている。ほかの作業をしないなら、VPNがなくても成り立つ。公衆Wi-Fiを避けて、自分のスマホのテザリングでつなぐ方法もある(一般的な代替手段)
同じWi-Fiで、メール・口座の管理画面・各種サービスにログインする HTTPSかどうかを毎回確認する負担が出る。IPAが推奨するVPNは、この負担を減らす手段
どのWi-Fiか分からない(名前だけで接続する) 偽のアクセスポイントの可能性を考える。IPAの資料では、VPNは悪意のアクセスポイントへの接続時の盗聴にも有効、とされている

4. VPNを使う前に確認すること

  1. 遅延の増え方:VPNは、VPNサーバーを経由する分、通信の経路が変わります。取引に使う通信は、遅延が増えると困る場合があります。使う前に、自分の回線で測って比べます(pingの遅延を測る方法)。筆者のPC(VPNなし)で20回測ったところ、当サイト(realine.net)への往復は9ms、DNSの8.8.8.8は平均7.3ms、海外にある metatrader5.com は240msでした。VPNを使った場合の値は、この記事では測っていません
  2. 利用先の規約:口座の業者やVPSの提供元が、VPN経由のアクセスを制限していないかを、規約やヘルプで確認します
  3. VPSの接続元の制限と両立するか:VPSのRDPを特定のIPだけに許可している場合、VPNを使うと接続元のIPが変わります。締め出されないための手順はリモートデスクトップで締め出された時の戻し方を参照してください
  4. 端末側の対策:VPNを使っても、端末のウイルス対策やパスワードの管理は別に必要です(EA用PCのセキュリティ)

外出先の公衆Wi-Fiで、ブラウザやメールも使う機会が多い場合

IPAの資料は、公衆無線LANを安全に使うポイントとして、VPN通信の利用を挙げています。VPNを使う前に、遅延を自分の回線で測って比べておくと、取引に影響が出ないかを確認できます。

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まとめ

  • MT5と取引サーバーの通信は、128ビットのキーで暗号化される(MT5のヘルプ)。RDPのトラフィックはTLSで保護される(Microsoft Learn)
  • 公衆Wi-Fiには、盗聴・偽のアクセスポイント・ファイル共有の公開などのリスクがある(総務省・IPA)
  • IPAはVPN通信を推奨している。VPNは、MT5以外の通信(ブラウザやメール)も含めて守りたい時の手段
  • MT5とRDPだけなら、テザリングで公衆Wi-Fiを避ける方法もある
  • VPNを使う前に、遅延を測り、利用先の規約と、VPSの接続元の制限との両立を確認する

本記事は各機関の公開資料にもとづく一般的な情報です。サービスの仕様・料金は変わることがあるため、申し込む前に公式ページで最新の条件を確認してください。