公開前の品質ゲート|L1・L2・L3の違いと止まった記事の扱い

Amazon Auto Posts(以下、AAP)の品質ゲートは、公開の前に記事を機械で検査し、基準を満たさない新しい記事を公開せずに下書きで残す仕組みです。体験の捏造などの検査は、どの段階でも緩めません。L1・L2・L3 で変わるのは、表現・分量・構造の検査だけです。

この記事は、AI の記事の品質が心配で購入を迷っている方に向けて、各段階で何を見るか、初期値の設定で何が起きるか、止まった記事をどう扱うかを、製品のコードで確かめた範囲で書きます。検査が働かない場面も隠さずに書きます。

(確認:製品 5.8.4 の includes/class-content-gate.php(検査の中身)、python01.py の evaluate_quality_gate_with_relaxation(段階の緩め方)、記事生成設定タブの画面。確認日:2026年11月4日)

段階に関係なく検査すること(捏造の検査)

次の5つは、L1・L2・L3 のどれで判定しても検査します。1つでも当たれば不合格です。

検査 コードが探すもの(例)
体験の捏造 「実際に使用」「実際に試し」「検証したところ」「実機で確認」「使ってみて分かった」「長期間使用」
経歴・検証件数の捏造 「◯年以上の…経験」「◯件以上…検証」のような文、「私の経験」「私が実際に検証」、「専門家として…断言」など
虚偽の出典 「出典:筆者の実機テスト」「出典:筆者の検証結果」のような書き方
架空の人物 「私(◯◯、◯年…)」のような、経験年数の付いた自己紹介
捏造のレビュー 本文の中の星評価・レビューの構造化データ(aggregateRating・Review)

人が公開前に見るときの確認の項目は、AI生成記事の公開前チェックリスト|見逃せない4つの捏造パターンにまとめています。この記事では、その検査を AAP の設定でどう動かすかを扱います。

L1・L2・L3 で変わること

段階 捏造の検査に加えて見ること
L1(目標基準・最も厳しい) 誇大な表現(「最強」「業界No.1」)、Amazon へのリンクが3本以上、文字数の上限の超過(見出しの数 × 見出し1つの上限 × 1.3 を超える)
L2(実用基準) 本文に埋め込まれた構造化データの書式の誤り、文字数が目標の50%未満
L3(最低基準・最も緩い) 本文が空でないこと、h2 の見出しが1つ以上あること

L2 の構造化データの検査について、コードのコメントには「JSON-LDは投稿保存後にwp_headフックで別途出力される設計のため」、投稿前の本文には通常含まれず、その場合「この検査は実質的に何もチェックしない」とあります。L2 で実際に効くのは、主に文字数の下限です。

止めずに記録だけする「警告」

次のものは不合格にはせず、警告として記録します。正しい使い方もある語のため、止めると困る場面が多い、という理由がコードのコメントに書かれています。

  • 「絶対に」「完全に」「100%」、「必ず〜できる」の形
  • 題名に「実際に使ってみた」「徹底検証」「実機レビュー」などの語や、年号がある
  • 出典のない「約◯%長持ち」のような数字
  • デメリット・注意点の記述がない、h3 の見出しがない、「検証」が10回を超える、文字数が目標の70%未満

設定は2つ:段階的な緩和と、緩和の下限

Amazon Auto Postsの記事生成設定タブにある公開前品質ゲートの欄。段階的な基準緩和を許可する、のチェックと、緩和の下限レベルの選択がある画面
記事生成設定タブの「公開前品質ゲート」(実際の管理画面。2026年10月30日撮影)
  • 段階的な基準緩和を許可する(設定名 quality_gate_relax_enabled・初期値はオン):オンなら、L1 で不合格でも L2、L3 と1つずつ緩めて判定し直します。オフなら L1 だけで判定します
  • 緩和の下限レベル(設定名 quality_gate_min_level・初期値は L3):どこまで緩めるかを決めます

判定の流れは次のとおりです。

  1. L1 で判定する。合格なら、そこで終わり
  2. 不合格で、緩和がオンなら、次の段階で判定し直す(下限の段階まで)
  3. 新しく作る記事は、下限の段階でも不合格なら、公開ステータスの設定にかかわらず下書きで保存する(既存記事を上書きする場合は、下の「品質ゲートが働かない場面」を参照)

初期値のままだと、捏造の検査に当たらず、本文と h2 があれば、L3 で合格になります。誇大な表現やリンクの数でも止めたい方は、下限を L1 にするか、緩和をオフにしてください。逆に、下限を L3 より緩める設定はありません。捏造の検査は、緩和の設定では外せません。

止まった記事の扱い

  • 新しく作る記事は、消えずに下書きで残ります。予約投稿の設定で日時が入っていた場合も、その日時を外して下書きにします(後で手で公開する時に、古い日時が紛れ込まないようにするため、とコードのコメントにあります)
  • ターミナルに理由が出ます。「⚠️ [品質ゲート] 最低基準でも不合格です(ASIN=…)」の後に、当たった項目が並びます
  • 同じ基準で書き直させる再生成はしません。python01.py の説明には、再生成は省き、基準を緩めて判定し直すだけにした(2026年8月23日の決定)と書かれています

止まった記事は、WordPress の投稿一覧の下書きから開き、ターミナルに出た理由の箇所を直してから公開するか、使わないなら削除します。理由が捏造の検査なら、その文を消すか、事実だけの書き方に直してください。下書きになる流れはWordPress自動投稿でよくあるエラーと切り分け方の「公開されず下書きになる」にも短く書いています。

品質ゲートが働かない場面

次の場面では、検査を通らずに、または不合格のまま投稿まで進みます。コードと画面で確かめたものです。

場面 どうなるか
既存記事の上書き(自動リライト) 判定はしますが、不合格でも上書きは止まらず、公開中の記事は公開のまま新しい内容になります(python01.py の上書きの処理には、下書きに戻す指定がありません)。上書きは主に、基本設定の「履歴重複チェック期間」を1日以上にした場合に起きます。初期値の0なら通常は上書き自体が起きませんが、WordPress から設定を取れなかった時などは python01.py が0を60日として扱うため、初期値のままでも起きることがあります
プラグイン単体での生成 設定画面の注記に、品質ゲートは「同梱のPythonスクリプト(python01.py)で記事を生成した場合にのみ適用」され、「『今すぐ実行』等、プラグイン単体での生成には適用されません」とあります(5.8.4 の管理画面に、そのボタンは見当たりません)
品質ゲートに問い合わせられなかった(通信の失敗など) 判定不能として、投稿の処理を続けます。記録には合格と区別して「unavailable」と残します
前回の生成結果を使い回した時(Artifact キャッシュ) python01.py のコメントに「既知の制約:未適用」とあります。--no-artifact-cache を付けると、使い回さずに作り直します

販売ページでも、品質ゲートに加えて公開前の目視の確認を勧めています。機械の検査は、決まった言い回しを探すもので、言い換えた表現や事実の誤りまでは見つけられないと考えてください。

向かない場合と、購入の前に

  • 品質ゲートを通った記事なら、読まずに公開してよい、という使い方には向きません
  • 捏造の検査で止まった記事を、設定で通したい方には向きません。その検査は外せない作りです
  • 止まった記事を自分で直す時間が取れない方は、最初は1日の投稿数を少なくして始める方が無理がありません

AAP は ¥9,800 の買い切りです。使うには、Creators API の利用資格(過去30日間に10件以上の適格売上)と、OpenAI の API キー(利用料は別)が要ります。当サイトが開発・販売している自社製品なので割り引いて読んでいただいて構いません。返金はできないため、Amazon Auto Posts 導入前に確認することで先に環境を確かめてください。

まとめです。

  • 捏造の5つの検査は、L1・L2・L3 のどれでも行い、設定では外せない
  • 初期値(緩和オン・下限 L3)では、捏造の検査に当たらず本文と h2 があれば合格。厳しくするなら下限を L1 に
  • 新しく作る記事は、止まると下書きで残り、理由はターミナルに出る。既存記事の上書きでは不合格でも公開のまま上書きされ、プラグイン単体の生成・通信の失敗・キャッシュの使い回しでは検査が働かない

確かめていないこと:検査が実際の記事でどれだけ当たるか(当たる割合)は、この記事では数えていません。本記事は、2026年11月4日時点の製品 5.8.4 のコードと画面にもとづく整理で、版が変わると検査の中身が変わる場合があります。