MT5のワンクリック取引|決済も確認なしで実行される

MT5のワンクリック取引を有効にすると、注文だけでなく決済も、確認画面なしで1回のクリックで実行されます。MetaTrader 5 の公式ヘルプによると、「取引」タブでポジションの損益欄にあるボタンを押すと、追加の確認なしにすぐ決済されます。

速くなる代わりに、押し間違いもそのまま約定します。有効にする前に、どこを押すと何が起きるかを把握しておいてください。

(確認環境:MetaTrader 5 / Windows 11。画面の表記はMT5本体に含まれる文字列と、MetaTrader 5 公式ヘルプで確認しています)

ワンクリック取引で「1回で」実行される操作

有効にする時に表示される免責事項(MT5本体に含まれる文章)には、ワンクリック取引で注文が送信される場面として次が挙げられています。

  • 気配値表示ウィンドウの「取引」タブで、売値(SELL)・買値(BUY)のボタンを押した時
  • チャート上の「ワンクリック取引パネル」で、売値・買値のボタンを押した時
  • 板情報(Depth of Market)のウィンドウで、Sell(売る)・Close(決済)・Buy(買う)を押した時
  • チャート上や板情報のウィンドウで、注文をドラッグした時

同じ文章は、通常のモードを「2段階のプロセス」、ワンクリック取引を「1段階のプロセス」と説明しています。つまり、確認の段階がまるごと無くなるということです。

これに加えて、公式ヘルプのとおり「取引」タブの損益欄のボタンでの決済も確認なしになります。

有効にする手順

  1. チャートを右クリックして「ワンクリックトレーディング」を選ぶ(Alt+T でもパネルの表示を切り替えられます)
  2. 初めての時は免責事項が表示されるので、内容を読んで「規約と条件に同意する」にチェックを入れ、OKを押す
  3. チャートの左上に、売値・買値のボタンと数量の欄が並んだパネルが出ます

公式ヘルプでは、MT5の設定(「ツール」→「オプション」の「取引」タブ)からも有効・無効を切り替えられるとされています。やめる時はここでチェックを外します。

使えない場合

公式ヘルプによると、ワンクリック取引は「リクエスト」以外の執行方式で使えます。業者・口座の執行方式が「リクエスト」の場合は使えません。

自分の口座の執行方式を確かめる

執行方式は銘柄ごとに決まっています。気配値表示で銘柄を右クリックして「仕様」を開くと、その銘柄の取引条件を確認できます。

即時執行ではスリッページの設定が効く

公式ヘルプによると、即時執行の口座でワンクリック取引を使う時は、価格のずれをどこまで許すかを「スリッページ」の設定で管理します。MT5本体では「約定価格の許容差(ポイント)」とも表示される項目です。

  • 許容差を小さくすると、価格が動いた時に約定しにくくなります(リクォートが出やすくなる)
  • 許容差を大きくすると約定はしやすくなりますが、押した時より不利な価格で約定することがあります

公式ヘルプには、リクォートを受け取った時は操作ログに記録され、音が鳴ることも書かれています。

誤発注を防ぐための確認

  • パネルの数量を毎回見る — 数量はパネル上で直接変えられます。前回の数量のまま押すと、そのまま約定します
  • 使わない時はパネルを閉じる — Alt+T で表示・非表示を切り替えられます
  • 「取引」タブの損益欄のボタンに注意 — 決済が確認なしで実行されます。一部だけ決済したい時は、ダブルクリックで注文画面を開いて数量を変えてください(分割決済のやり方)
  • 複数の口座を開いている時 — ログイン中の口座を確かめてから押す

決済の基本の手順や、口座の種類(ネッティング・ヘッジ)による違いはMT5の決済方法にまとめています。

エントリーを速くしても、決済が遅れれば同じ

ワンクリック取引は、エントリーを速くするための機能です。数秒から数十秒で出入りするスキャルピングでは、エントリーの速さが重要になります。

ところが、決済も自分で押す限り、含み損を見て「もう少し待とう」と手が止まれば、エントリーの速さは帳消しになります。この点はスキャルピングで損切りが遅れる理由で書いています。

当サイトが開発・販売しているTimerClose_EA(¥1,500)は、手動で入れたポジションを、指定した秒数が経ったら自動で決済するEAです。エントリーはワンクリックで自分が行い、決済だけを時間で機械的に行うという組み合わせができます。

まとめ

  1. ワンクリック取引は確認の段階が無くなる(本体の説明では「1段階のプロセス」)
  2. 気配値表示の「取引」タブ・チャートのパネル・板情報のボタンと、「取引」タブの損益欄のボタンでの決済が即実行される
  3. パネルはチャートの右クリック、または Alt+T
  4. 「リクエスト」執行の口座では使えない
  5. 押す前に数量とログイン中の口座を確認する

本記事は操作手順を説明したものであり、特定の売買や業者を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。FXは元本割れの可能性があります。