シンレンタルサーバーの自動バックアップ|14日分の範囲と、対象外のデータ
シンレンタルサーバーには、サーバーのデータを毎日自動で保存する「自動バックアップ」があり、Webとメールのデータ、MySQLのデータベースとも過去14日分が保持されています。ただし、WordPressのキャッシュやメールの一部の領域など、対象外のデータも決まっています。また、問題に気づくのが遅れると、問題が起きる前のデータがもう残っていないことがあります。この記事では、公式ページの記載を整理し、何日以内に気づけば戻せるかを日付で計算します。
(確認:シンレンタルサーバー「自動バックアップ」のページ。確認日:2026年10月30日。筆者はシンレンタルサーバーでバックアップデータの提供を申し込んで確かめてはいません)
公式ページに書かれていること
| 項目 | 公式の記載 |
|---|---|
| 取得の頻度 | 1日1回、バックアップ専用サーバーに自動でコピー(処理は深夜から。完了時間は一定ではない) |
| 保持する期間 | 全プランとも、Web・メールデータは過去14日分、MySQLデータベースは過去14日分 |
| 提供できるデータ | Web・メールは、申し込みを確認した時点から14日前まで。MySQLは14日前まで |
| 申し込み・復元 | Web・メールは、サーバーパネルの[バックアップ]から申し込む。MySQLは、サーバーパネルの「MySQL復元」から任意のバックアップで復元できる |
| 契約が切れた場合 | 契約が有効でないサーバーアカウントでは、バックアップデータを申し込めない |
| 保証 | データの確実な保全を保証するものではなく、利用者自身でもバックアップを取るように、とされている |
対象外のデータ(公式ページの一覧から)
- WordPressの
wp-content/cacheと、プラグインのcacheの配下 - WordPressの
wp-content/debug.log Maildirの配下などのメールの領域(POPで受信して削除したメールなど、バックアップの時点でサーバーに残っていないメールは保存されない)- PHPのセッションの保存場所
- MySQL:壊れていて処理できないデータベース、テーブルの数が1,000を超えるデータベース、処理に大きな負荷がかかるデータベース
キャッシュとログは作り直せるデータなので、記事・画像・設定(データベースと wp-content/uploads など)は対象に入っています。一方、ファイル数がとても多い場合などは、個別に対象外にされることがある、とも書かれています。
コード:何日以内に気づけば戻せるか
保持は14日分なので、改ざんや誤った削除に気づくのが遅れると、問題が起きる前のバックアップが期間の外に出てしまいます。気づいた日と、問題が起きた日から、戻せるかを判定します。
# シンレンタルサーバーの自動バックアップ(1日1回・過去14日分)で、問題が起きる前のデータが残っているかを日付で確かめる
# 公式の記載:提供できるのは、申し込みを確認した時点から14日前までのデータ(Web・メール、MySQL とも)
# 前提(簡略化):バックアップは毎日深夜に1回取られ、申し込んだ日の前日までの14日分がそろっているとする
import datetime as dt
KEEP_DAYS = 14 # 保持日数(公式の記載)
def check(started, noticed):
# started: 問題が起きた日(改ざん・誤削除など)、noticed: 気づいて申し込む日
oldest = noticed - dt.timedelta(days=KEEP_DAYS)
newest = noticed - dt.timedelta(days=1)
clean_last = started - dt.timedelta(days=1) # 問題が起きる前の日のバックアップ
ok = clean_last >= oldest
print(f'問題が起きた日 {started}/気づいた日 {noticed}({(noticed - started).days}日後)')
print(f' 残っているバックアップ: {oldest} 〜 {newest}')
if ok:
print(f' 問題が起きる前のデータ: {clean_last} の分が残っている → 戻せる')
else:
print(f' 問題が起きる前のデータ: {clean_last} の分は保持期間の外 → 自動バックアップでは戻せない')
print()
today = dt.date(2026, 10, 30)
for days_ago in (3, 10, 13, 14, 20):
check(today - dt.timedelta(days=days_ago), today)
計算の結果(Python 3)
問題が起きた日 2026-10-27/気づいた日 2026-10-30(3日後)
残っているバックアップ: 2026-10-16 〜 2026-10-29
問題が起きる前のデータ: 2026-10-26 の分が残っている → 戻せる
問題が起きた日 2026-10-20/気づいた日 2026-10-30(10日後)
残っているバックアップ: 2026-10-16 〜 2026-10-29
問題が起きる前のデータ: 2026-10-19 の分が残っている → 戻せる
問題が起きた日 2026-10-17/気づいた日 2026-10-30(13日後)
残っているバックアップ: 2026-10-16 〜 2026-10-29
問題が起きる前のデータ: 2026-10-16 の分が残っている → 戻せる
問題が起きた日 2026-10-16/気づいた日 2026-10-30(14日後)
残っているバックアップ: 2026-10-16 〜 2026-10-29
問題が起きる前のデータ: 2026-10-15 の分は保持期間の外 → 自動バックアップでは戻せない
問題が起きた日 2026-10-10/気づいた日 2026-10-30(20日後)
残っているバックアップ: 2026-10-16 〜 2026-10-29
問題が起きる前のデータ: 2026-10-09 の分は保持期間の外 → 自動バックアップでは戻せない
- 問題が起きてから13日以内に気づけば、問題が起きる前の日のデータが残っている計算
- 14日以上たってから気づくと、問題が起きる前のデータは保持期間の外になり、自動バックアップでは戻せない
- 実際の境目は、バックアップが終わる時刻と申し込みを確認した時刻で前後する(公式の記載は「14日前まで」)
自動バックアップだけに頼らないために(筆者の考え)
- 自分でも定期的に書き出す:WordPressは、ファイルとデータベースの両方を保存する(WordPressのバックアップ|ファイルとデータベースの両方を保存する)
- 2週間以上前の状態に戻したい時に備える:自分のバックアップは、14日より長く残しておく
- 気づくのを早くする:記事の数や更新日を定期的に記録しておくと、知らないうちの変化に気づきやすい(今のサイトの状態を記録する方法)
- 契約の期限を切らさない:契約が有効でないとバックアップデータを申し込めない
この記事で確かめていないこと
- バックアップデータの提供を申し込んでから、受け取れるまでの時間
- Web・メールのバックアップを、サーバー上へ直接戻せるか(公式ページの記載は「データの提供」)
- メールの領域(Maildir)が、どの場合に対象外になるかの詳しい条件
まとめ
- シンレンタルサーバーの自動バックアップは、Web・メール・MySQLとも過去14日分。申し込みを確認した時点から14日前まで提供される
- キャッシュ・debug.log・メールの一部・テーブル数が1,000を超えるデータベースなどは対象外
- 問題に気づくのが14日を過ぎると、問題が起きる前のデータは戻せない。自分でも定期的にバックアップを取り、長く残す
本記事はシンレンタルサーバーの公式ページの記載にもとづく整理です。条件は変わることがあるため、申し込む前に公式で確認してください。料金とプランの比べ方はシンレンタルサーバーの料金とプランにまとめています。


