EA・ツールを販売する時の特定商取引法の表記と住所|自宅住所を出さずに済む条件
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自作のEAやツールをインターネットで売るなら、特定商取引法の「通信販売」の広告表示のルールに従って、事業者の氏名(名称)・住所・電話番号などを表示します。消費者庁のガイドとQ&Aでは、住所は「現に活動している住所」を、電話番号は「確実に連絡が取れる番号」を表示するのが原則です。自宅の住所を出したくない場合の選択肢として、消費者庁は、請求があれば遅滞なく提供する旨を広告に表示して、その体制をとる方法と、一定の条件を満たした場合に、バーチャルオフィスの住所・電話番号を表示する方法を示しています。
この記事では、消費者庁の特定商取引法ガイドとQ&A、Regusの公式ページ(確認日:2026年10月19日)をもとに、住所に関する選択肢を比べます。法律の適用は、取引の内容で変わります。個別の判断は、消費者庁や専門家に確認してください。金融商品取引法など、特定商取引法以外のルールは、この記事では扱いません。
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1. EA・ツールの販売は、何の表示が必要か
消費者庁の「通信販売」のガイドには、広告に表示する事項として、販売価格(送料を含む)、代金の支払時期と方法、商品の引渡時期、申込みの期間、契約の申込みの撤回や解除に関する事項(返品特約を含む)、事業者の氏名(名称)・住所・電話番号、法人がウェブサイトなどで広告する場合の代表者または通信販売に関する業務の責任者の氏名などが挙がっています。
また、いわゆるソフトウェアに関する取引の場合は、そのソフトウェアの動作環境の表示が必要です。ガイドのQ&Aでは、プログラム等のソフトウェアを使うために必要な電子計算機の動作環境(OSの種類、CPUの種類、メモリの容量、ハードディスクの空き容量等)を表示しなければならない、と書かれています。EAなら、MT5(MT4)のどちらに対応するか、動かすOS、使うために必要な口座の条件などを、書く項目として整理します。全項目の表は特定商取引法の通信販売の表示事項一覧にまとめています。
2. 住所・電話番号の扱い(消費者庁のQ&Aより)
| 項目 | 消費者庁のQ&A・ガイドの説明 |
|---|---|
| 氏名(名称) | 個人事業者は、戸籍上の氏名または商業登記簿に記載された商号を書く。法人は登記簿上の名称。通称や屋号、サイト名のみの表示は認められない |
| 住所 | 個人事業者・法人とも、現に活動している住所を正確に表示する。番地を一部省略する表示は認められない。現に活動していない私書箱等の住所のみの表示も認められない |
| 電話番号 | 確実に連絡を取れる番号を表示する |
| 省略できる場合 | 消費者からの請求によって、広告表示事項を記載した書面または電子メール等を「遅滞なく」提供することを広告に表示し、実際に請求があった場合に遅滞なく提供できる措置を講じている場合には、住所・電話番号の表示を省略することも可能 |
「遅滞なく」とは、販売方法等の取引実態に即して、申込みの意思決定に先立って、十分な時間的余裕をもって提供されることをいう、と書かれています。条件と詳細は住所・電話番号を表示しない条件と、バーチャルオフィス・私書箱・屋号の扱いにまとめています。
3. 住所の出し方の選択肢
| 方法 | 消費者庁の説明から読み取れること | 確認する点 |
|---|---|---|
| 自宅の住所を表示 | 現に活動している住所として、要件を満たす | 住所が公開される |
| 住所・電話番号を表示せず、請求で提供 | 「請求があれば遅滞なく提供する」旨を広告に表示し、実際に遅滞なく提供できる措置を講じれば、省略できる | 請求への対応の体制(メールで返せるか、期間は十分か) |
| バーチャルオフィスの住所・電話番号を表示 | Q&Aに、個人事業者の場合に、一定の措置が講じられていれば、特定商取引法の要請を満たすと考えられる、とある | 下記の条件が満たせるか。関係する事業者が不誠実で連絡が取れなければ、表示義務を果たしたことにならない |
| 私書箱 | 表示しても、営業上の活動の拠点となる場所を表示したことにならない | 使えない |
バーチャルオフィスを使える条件(消費者庁のQ&A)
個人事業者が、バーチャルオフィスの住所・電話番号を表示する場合、次の措置が講じられ、「住所は現に活動している住所、電話番号は確実に連絡が取れる番号」の要件が満たされる場合は、特定商取引法の要請を満たすと考えられる、と書かれています。
- そのバーチャルオフィスの住所・電話番号が、個人事業者が通信販売の取引を行う際の連絡先として機能することについて、個人事業者とバーチャルオフィス運営事業者の間で合意がなされている
- バーチャルオフィス運営事業者が、個人事業者の現住所と本人名義の電話番号を把握していて、両者の間で確実に連絡が取れる状態になっている
Q&Aには、これに加えて、プラットフォーム事業者の住所・電話番号を表示する場合は、個人事業者の通信販売の取引の活動が、そのプラットフォーム上で行われること、という条件も書かれています(バーチャルオフィスの場合の条件ではありません)。
ただし、個人事業者・プラットフォーム事業者・バーチャルオフィス運営事業者のいずれかが不誠実で、消費者から連絡が取れないなどの事態が発生する場合には、特定商取引法上の表示義務を果たしたことにはなりません。バーチャルオフィスを借りるだけでは足りず、郵便や電話が届き、消費者に対応できる運用が前提です。
4. Regusの公式ページに書かれていること
Regusのグローバルサイト(日本語)のバーチャルオフィスのページ(確認日:2026年10月19日。日本の事業者向けのページは取得できず、未確認)には、次のように書かれています。
- プランは、ビジネスアドレス、バーチャルオフィス、バーチャルオフィス・プラスの3つ。ビジネスアドレスは専用のプロフェッショナルな身元だけが必要な場合、バーチャルオフィスは郵便や受付のサポートが必要な場合(電話応対やスキャンを追加できる)、プラスは定期的に現地で働く場合に向く、と説明されている
- 標準で、ウェブサイト・レターヘッド・名刺に使えるビジネス用住所と、郵便物の各種取扱いサービスが付く
- 電話応対は、受付スタッフが会社名で応対し、振り分け・転送・メッセージの受付をする。バーチャルオフィスに含まれ、ビジネスアドレスに追加することもできる
- 始め方は、プランの選択、ロケーションの選択、コンプライアンス手続き、郵便と通話の設定、の順
- ほとんどのプランは1か月から。キャンセルは30日前に知らせる(グローバルサイトの記載。日本での条件は、契約前に確認してください)
- 会社の登記には、多くの拠点で使えるが、国や都市で規則が違い、一部の管轄区域では、現地での実質的な存在の証明や専用のデスクを求められることがある
- 表示の価格は、問い合わせ時点のもので、変更される場合がある(ページには、金額の記載は見つかりませんでした)
消費者庁の条件に照らして、Regusに事前に確認する点は次のとおりです。
- 自分の住所と本人名義の電話番号を、運営側が把握する手続き(コンプライアンス手続き)があるか
- 通信販売の連絡先として、その住所・電話番号を表示することを、契約で認めているか
- 消費者からの郵便・電話に対応できる運用(転送の頻度、電話の対応時間)か
- 料金と、最低の契約期間、解約の手続き
自宅の住所を出さずに、販売の表記を整えたい場合
消費者庁のQ&Aには、バーチャルオフィスの住所・電話番号を表示できる場合の条件が書かれています。Regusの公式ページには、バーチャルオフィスのプラン(ビジネスアドレス、バーチャルオフィス、バーチャルオフィス・プラス)がある、と書かれています。
契約する前に、連絡先として使えること、郵便・電話への対応、料金と最低の契約期間を確認してください。
料金・プランは変わるため、申し込む前に公式サイトで最新の条件を確認してください。
5. 表記を決める順番
- 販売する物を整理する:EAの動作環境(MT5・OS・条件)、価格、支払方法、引渡し時期(ダウンロードの時期)、返品の扱い
- 事業者の氏名を決める:個人事業者は、戸籍上の氏名か、商業登記簿の商号(屋号だけでは足りない)
- 住所・電話番号の出し方を決める:自宅/請求で提供/バーチャルオフィス
- 返品特約を書く(通信販売の返品特約の書き方)
- 公開前に、消費者庁のガイドの表で、漏れがないかを確認する
副業で販売を始める場合の税金の手続きは、副業でアフィリエイト・EA販売を始めたら開業届は出すかにまとめています。
まとめ
- 通信販売の広告には、氏名・住所・電話番号などの表示が必要。ソフトウェアの取引では動作環境も表示する
- 住所は「現に活動している住所」、電話番号は「確実に連絡が取れる番号」。屋号やサイト名のみ、私書箱のみは認められない
- 自宅の住所を出さない方法は、請求で遅滞なく提供する旨を表示する方法と、条件を満たしたバーチャルオフィスの利用
- バーチャルオフィスは、連絡先としての合意・現住所と本人名義の電話番号の把握・確実に連絡できる状態が条件。借りるだけでは足りない
本記事は消費者庁の公開資料とRegusの公式ページ(確認日:2026年10月19日)にもとづく一般的な情報であり、法律の助言ではありません。サービスの条件や料金は変わることがあるため、申し込む前に公式ページで最新の内容を確認してください。


