MT5のメモリとCPUを測る方法|typeperfで1分間記録してVPSのプランを選ぶ

VPSのプランは、メモリの大きさで価格が決まります。でも、「自分のMT5が実際に何GB使っているか」を数字で知っている人は、あまりいません。Windowsに最初から入っている typeperf を使えば、MT5のメモリとCPUを、一定間隔で記録できます。この記事では、筆者のPCで稼働中のMT5を1分間記録した結果と、その数字をVPSのプラン選びに使う考え方を示します。

(確認:筆者のWindows PC(メモリ16GB・論理プロセッサ12)で、2026年10月16日18時53〜54分に、5秒おき12回記録。typeperfの引数は、Microsoft Learn「typeperf」。MT5はTitan FXの口座で、EAとチャートを複数動かしている状態です。個々の構成は、この記事では数えていません)

記録の方法

PowerShellまたはコマンドプロンプトで、MT5を動かしたまま、次を実行します。MT5のプロセス名は terminal64 です。

typeperf "\Process(terminal64)\Working Set - Private" "\Process(terminal64)\% Processor Time" "\Memory\Available MBytes" -si 5 -sc 12
  • -si 5:5秒おきに記録(Microsoftの説明:サンプル間隔。既定は1秒)
  • -sc 12:12回で止める(説明:収集するサンプルの数。省略するとCtrl+Cまで続く)
  • ファイルに保存したい時は、-o ファイル名.csv を付ける(説明:出力ファイルを指定)
  • MT5を複数起動している場合、\Process(terminal64#1)\... のように、番号が付いた名前になります

「Working Set - Private」は、そのプロセスだけが使っているメモリの量(バイト)です。「Memory\Available MBytes」は、PC全体で使える空きメモリ(MB)です。

筆者のPCでの結果(1分間・12回)

項目 最小 最大 平均・備考
MT5が使うメモリ(Private) 2,011,672,576 バイト(約1,918 MiB) 2,013,323,264 バイト(約1,920 MiB) 約2.01GB。12回でほぼ変わらない
MT5のCPU(% Processor Time) 68.1 91.7 平均約83.5
PC全体の空きメモリ 1,820 MB 2,129 MB PC全体は16GB。他のアプリも動いている

MT5のメモリは、1分間でほぼ一定(約2.01GB)でした。1分間の記録では、増減の傾向は分かりません。VPSで使う場合は、数時間〜数日の記録が必要です(下の「長く記録する」)。CPUの数字は、この記事ではおおよその目安として扱い、メモリの数字を主に使います。

この数字をVPSのプランにあてはめる

次の式で、必要なメモリを見積もります。

必要なメモリ = MT5が使うメモリ + Windowsと常駐ソフトが使うメモリ + 余裕
  • MT5が使うメモリ:上の記録の値(筆者の環境で約2.0GB)。VPSに持っていくEAとチャートの数で測り直す
  • Windowsが使うメモリ:VPSを借りてから、タスクマネージャーで確認する。この記事では、Windows Serverの使用量は確かめていません
  • 余裕:筆者の考えとして、全体の2〜3割は空けておく。メモリが足りなくなると、MT5やWindowsが重くなるため

筆者の環境(MT5だけで約2.0GB)を、2GBのプランに載せるのは、この式から難しいと分かります。4GB以上のプランから考えることになります。公式の資料に書かれたプランの内容はMT5用Windows VPSの選び方|メモリ・ライセンス・課金方式で比べるにまとめています。MT5の公式の動作環境と、メモリの目安の考え方はMT5の動作環境とVPSのスペックの目安にあります。

長く記録する

メモリがじわじわ増える(メモリリーク)ような動きは、1分では見えません。1時間おきに、1日分を記録する例です。

typeperf "\Process(terminal64)\Working Set - Private" -si 3600 -sc 24 -o mt5_memory.csv

CSVをExcelなどで開き、グラフにして、右肩上がりになっていないかを見ます。増え続ける場合は、プランを大きくする前に、原因のEAやインジケーターを疑うほうが先です。重い時に見直す設定はMT5が重い時に見直す設定|チャートの最大バー数にあります。

VPSを借りたあとに同じ記録を取る

  1. VPSにMT5を入れ、本番と同じEAとチャートを動かす(VPSにMT5をインストールする手順)
  2. リモートデスクトップで入り、上の記録を実行する(記録している間も、「切断」にして、サインアウトしない)
  3. 「Memory\Available MBytes」が小さくなりすぎていないかを見る
  4. 足りなければ、解約できるうちに、プランを上げる

EAが動いているかの確認はMT5でEAが動いているかを確認する方法にあります。

この記事で確かめていないこと

  • VPS上のWindows Serverのメモリ使用量
  • MT5のバージョンやEAによる、メモリの増え方の違い
  • CPUの数字の厳密な意味(複数コアでの表示の仕方)

まとめ

  • typeperfで、MT5のメモリ(Working Set - Private)とCPUを、一定間隔で記録できる
  • 筆者のPCでは、稼働中のMT5が約2.0GBのメモリを使っていた(1分間・12回)
  • 必要なメモリ=MT5+Windows+余裕。VPSを借りたら、同じ記録でもう一度測る

測った数字をCPUのコア数の判断に使う方法はMT5はCPUのコアをいくつ使うか、メモリを増やせるかの調べ方はPCのメモリ増設の前に確認することにあります。

本記事は測定方法の説明であり、特定のサービスや売買を勧めるものではありません。