MT5の設定とEAを別のPC・VPSへ移す手順|データフォルダのどこをコピーするか
MT5の設定とEAを、別のパソコンやVPSに移す時は、データフォルダの中の、EAのファイル(MQL5\Experts)・設定のセット(MQL5\Presets)・チャートの構成(Profiles)・テンプレート(Templates)をコピーするのが基本です。価格の履歴データ(Bases)は、サーバーから再取得できるため、移す必要がありません。
この記事では、MetaTrader 5の公式ヘルプ「ファイルとフォルダ」にもとづいて、どのフォルダに何が入っているか、移す対象と移さなくてよいもの、移したあとの確認をまとめます。
(確認:MetaTrader 5 公式ヘルプ「ファイルとフォルダ」「プラットフォームの設定」、筆者の環境のデータフォルダ。確認日:2026年10月6日。MQL5仮想ホスティングへの移行は別の仕組みです。MQL5仮想ホスティングの条件を参照)
データフォルダを開く
MT5の「ファイル」メニューの「データフォルダを開く」(本体の表記:Ctrl+Shift+D)で開きます。公式ヘルプによると、メインモードで起動した場合、読み取り専用のファイル(terminal64.exe などの実行ファイル)は、プログラムのフォルダに、編集できるファイルは、データフォルダに分かれて置かれます。移す対象は、データフォルダです。
フォルダの中身(公式ヘルプ)
| フォルダ | 入っているもの | 移す? |
|---|---|---|
MQL5\Experts |
EAのコンパイル済みファイル(.ex5)とソースコード(.mq5) |
移す |
MQL5\Indicators |
カスタム指標 | 移す(使っている分) |
MQL5\Include・MQL5\Libraries |
共通のインクルードファイル・ライブラリ | EAが使っていれば、移す |
MQL5\Presets |
EAの入力パラメータのセット(保存したもの) | 移す |
MQL5\Files |
EAやスクリプトが使うファイル | EAが読み書きするものがあれば、移す |
MQL5\Logs |
EAのログ(日付ごと) | 移さなくてよい(過去の確認用に残す) |
Profiles(Charts・Templates など) |
チャートのプロファイル(開いているチャートと、そこに付けた指標・EA)、銘柄のセット | 移す |
Templates |
チャートのテンプレート(.tpl) |
移す |
Config |
設定ファイル。common.ini(オプションの共通設定)、terminal.ini(画面の設定と、最後の値)、accounts.dat(口座)、servers.dat(接続設定) |
必要に応じて(下の注意を参照) |
Bases |
価格などのデータベース(history に銘柄の履歴) |
移さなくてよい。サーバーに接続すると、必要なデータを取得する |
Tester |
ストラテジーテスターのファイル | 移さなくてよい |
Logs |
プラットフォームのログ・クラッシュログ | 移さなくてよい |
Bases は大きくなります。筆者のテスト用の環境(13銘柄・長期間の履歴を取得したもの)では、1つのサーバーのデータで、履歴が約9GB、ティックが約3GBありました(ファイル名は、年ごとの .hcc です)。通常の使い方では、ここまで大きくなりませんが、移す対象に入れず、サーバーから取得し直すほうが軽く済みます(MT5のデータフォルダが大きくなる理由)。
移す手順
- 移す前の、MT5を閉じる(動いている間は、ファイルが書き換わる)
- データフォルダの中の、上の表の「移す」のフォルダを、コピーする(必要なら、ZIPにまとめる)
- 移し先に、MT5をインストールして、一度起動して、閉じる(データフォルダが作られる)
- 移し先のデータフォルダに、コピーしたフォルダを上書きする。データフォルダの場所は、パソコンごとに違うため、移し先でも「データフォルダを開く」で確認する
- MT5を起動し、口座にログインする(パスワードの保存はMT5を自動で起動する方法)
- チャートが開き、EAが付いているかを確認する(MT5でEAが動いているかを確認する方法)
- 「アルゴリズム取引」をオンにする。EAごとの入力値が正しいかを確認する
EAを1つだけ入れる場合の手順はMT5にEAを入れる方法、チャートのテンプレートはMT5の定型チャートの使い方にまとめています。
注意すること
- 同じ口座で、2つのMT5で同じEAを動かさない。移したあとは、元のMT5のEAを止めるか、アルゴリズム取引をオフにする(公式ヘルプの仮想ホスティングの説明にも、2つのプラットフォームが同じEAで取引する状況を避ける仕組みが書かれています)
Configには口座の情報(accounts.dat)が含まれる。他人に渡さない。ファイルを丸ごと共有しない- DLLを使うEAは、移し先でも「DLLの使用を許可する」の設定が要る。信頼できるEAだけで有効にする
- パスワードは、移し先でも入力が必要になることがある
- EAが外部のファイルのパスを固定している場合は、移し先で、パスを合わせる
VPSに移す場合
VPS(Windowsを借りる方式)では、移し先のWindowsにMT5を入れて、上の手順を行います。リモートデスクトップで入った場合の注意はリモートデスクトップの「切断」と「サインアウト」にまとめています。パソコンを閉じても動かし続ける選択肢はスマホのMT5でEAは動かせない|PCかVPSで動かすにあります。
まとめ
- 移す対象は、データフォルダの
MQL5(Experts・Indicators・Presets・Files など)・Profiles・Templates - 価格データの
Basesは、移さずに、サーバーから取得し直す - 移したあとは、口座・EAの表示・アルゴリズム取引・入力値を確認し、元のEAは止める
本記事は操作の説明です。作業の前に、データフォルダのバックアップを取ってください。
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